長崎スタジアムシティ(長崎市)
スタジアムを核とした複合開発、
長崎市に誕生したもう1つの街
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星野 拓美
日経クロステック/日経アーキテクチュア
スタジアムを核とした複合開発、長崎市に誕生したもう1つの街 | 日経クロステック(xTECH)
サッカースタジアムを中心に、
アリーナや
ホテル、
商業施設などが
集積する。
年間利用者数850万人を見込む
巨大複合施設「長崎スタジアムシティ」が
2024年10月14日、スポーツの日に開業した。
「100年に1度」といわれる大規模開発により、
目覚ましい変化を遂げつつある長崎市中心部。
2022年9月の
西九州新幹線部分開業(長崎―武雄温泉間)と前後して、
JR長崎駅周辺には
MICE(国際会議や展示)施設「出島メッセ長崎」(21年竣工)や
外資系高級ホテルが入る複合施設「JR長崎駅ビル」(23年竣工)など、
大型施設が次々に誕生している。
こうした駅周辺の活気を追い風に、
地上14階建て、
延べ面積19万4000m2超の複合施設「長崎スタジアムシティ」が
24年10月14日にスタートを切った。
約2万席のサッカースタジアムを核とし、
約6000席のアリーナや
243室のホテル、
オフィス、
商業施設などが集積する
〔写真1、図1〕。
〔写真1〕延べ面積19万m2超
2024年10月14日に開業した長崎スタジアムシティ。延べ面積は19万4000m2を超える。サッカーJリーグの「V・ファーレン長崎」とバスケットボールBリーグの「長崎ヴェルカ」が本拠地を置く(写真:イクマサトシ)
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〔図1〕スタジアムやアリーナなどが集積
サッカースタジアム(PEACE STADIUM)を中心に、アリーナ(HAPPINESS ARENA)やホテル(STADIUM CITY HOTEL NAGASAKI)、オフィス(STADIUM CITY NORTH)、商業施設(STADIUM CITY SOUTH)などが集積する(出所:長崎スタジアムシティ)
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事業者は通販大手ジャパネットホールディングス(HD、長崎県佐世保市)で、総事業費は約1000億円。ジャパネットグループが運営するサッカーJリーグの「V・ファーレン長崎」とバスケットボールBリーグの「長崎ヴェルカ」が本拠地を置く。
長崎港に注ぐ浦上川沿いに立地する。約7万5000m2の敷地は、三菱重工業の長崎造船所幸町工場跡地だ。ジャパネットHDが18年4月、土地活用事業者の優先交渉権を獲得し、20年7月に基本計画を開始。22年7月に着工し、24年7月に竣工した〔写真2〕。
〔写真2〕敷地は工場跡地
長崎スタジアムシティの敷地は、三菱重工業の長崎造船所幸町工場跡地。敷地面積は約7万5000m2。長崎港に注ぐ浦上川沿いに立地する(写真:イクマサトシ