持ち家や家庭、快適な老後を切望するものの…
遠のくアメリカンドリーム 若者世代にとってマイホームは手の届かぬ存在
ウォール・ストリート・ジャーナル(米国)
Text by Rachel Wolfe
遠のくアメリカンドリーム、マイホーム手が届かず
マイホームを持ち、
家庭を築き、
快適な老後を心待ちにすることは
伝統的にアメリカンドリームの根幹にあり、
米国人の大多数が切望する。
それにもかかわらず、実現はたやすいと信じている人はほとんどいない。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)と
シカゴ大学の全国世論調査センター(NORC)が
米国の成人1502人を対象に実施した7月の調査では、
人々の願望と実現の見通しに大きな溝があることが示された。
この傾向は性別や支持政党に関係なく
一貫していたものの、
若年層で特に顕著だった。
若い世代にとって
持ち家は手が届かないものになっており、
高金利と学生ローンが重荷になっている。
調査では、
マイホームを持つことは人生設計において「不可欠」あるいは「重要」と
答えた回答者の割合が89%に上る一方、
実現は「容易」あるいは「ある程度容易」と答えたのは10%にとどまった