軽井沢の老舗「万平ホテル」が1年半の改修・改築完了、24年秋に本オープン

川又 英紀

 

日経クロステック

 

 

 

約130年の歴史があるクラシックホテルが約1年半の大改修・改築を終え、日本を代表する避暑地・軽井沢で営業を再開した。長野県軽井沢町の万平ホテルは2024年8月16日、改修したメインダイニングルームやカフェテラス、ショップ、さらには建て替えた棟の客室などをソフトオープンした。同年9月24日から再びホテル全館を一時休業し、24年秋中に予定しているグランドオープンに向けて準備を進める。

 

 

 

約1年半の改修・改築を終えてソフトオープンした軽井沢の「万平ホテル」(写真:万平ホテル)

約1年半の改修・改築を終えてソフトオープンした軽井沢の「万平ホテル」(写真:万平ホテル)

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 ソフトオープンしたのは建て替えた「愛宕館」の客室や、1936年に建てられ、2018年に国の登録有形文化財に登録された「アルプス館」のメインダイニングルーム、カフェテラスなどだ。木造のアルプス館は、柱や梁(はり)の一部が外部に露出したハーフ・ティンバー風の外観デザインや和洋折衷の内装が特徴である。ビートルズのジョン・レノンが定宿にしていたことでも知られる。

 森トラストグループである万平ホテルは、23年1月に改修・改築に着手した。改修・改築の設計は梓設計、施工は清水建設が手掛けた。対象はホテルのアルプス館の他、鉄筋コンクリート造の浅間館と愛宕館などで、延べ面積は約1万3000m2

 登録有形文化財であるアルプス館は外観の意匠はそのままに、傷んでいた柱・梁の改修や耐震補強のための基礎の更新などを実施。木造の建物をジャッキアップ・ダウンする大掛かりな工事になった。同館の誕生以来、長年親しまれてきたメインダイニングルームも改修したが、ダイニングを象徴する大きなステンドグラスや格(ごう)天井のモチーフは残している。万平ホテルといえば、建物の外観と共に、メインダイニングルームのステンドグラスを連想する人が多い。席数は126席

 

 

 

 

再開したメインダイニングルーム。ステンドグラス(写真左手)や格天井デザイン(写真上)はそのまま(写真:万平ホテル)

再開したメインダイニングルーム。ステンドグラス(写真左手)や格天井デザイン(写真上)はそのまま(写真:万平ホテル)

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 アルプス館の1階正面に位置し、

宿泊者以外の人でも利用できる

 

カフェテラスも営業を再開した。

席数は102席で、そのうちの約半分がテラス席

 

 

 

 

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