厚生年金】8月15日の年金支給日に「30万円(月額15万円)」が振り込まれる人の現役時代の年収はいくら?

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写真:LIMO [リーモ]

 

 

 

 

8月15日は6月・7月の2か月分の年金が振り込まれる「年金支給日」です。 年金は偶数月の15日に、その前月までの2か月分がまとめて振り込まれます。

 

 

  ◆【シミュレーション】厚生年金を手取りで「月額15万円」受給する場合の額面と天引き額 

 

 

 

ただし、振り込まれる金額は人によって異なります。 では、8月15日の年金支給日に30万円(月額15万円)が振り込まれる人は現役時代にどれくらい稼いでいたのでしょうか。 本記事では、年金を手取りで月額15万円もらう人の現役時代の年収を紹介します。手取りで月額15万円もらう人の割合も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

年金を手取りで月額15万円もらうには額面いくらが必要か

老後に受給する年金は、給与と同様に社会保険料や税金が天引きされて振り込まれます。 そのため、30万円(月額15万円)の年金を受け取るには、それ以上の額面が必要です。 では、月額15万円を手取りでもらうには額面いくらが必要なのでしょうか。以下の条件でシミュレーションしてみましょう。  

 

・東京都練馬区在住の独身70歳  

 

・65歳から年金受給を開始していて、収入は年金のみ。  

 

・基礎控除と社会保険料控除のみを適用(生命保険料控除や地震保険控除などはなし) シミュレーションの結果、月額15万円の年金を手取りでもらうために必要な額面は月額17万8000円(年間205万円)であることがわかりました。

 

 

 

 

 

 

 

 ●年金月17万8000円(年205万円)にかかる税金と社会保険料  

・額面  年205万円  

 

・所得税  年1万4000円(205万円ー110万円(公的年金所得控除)ー48万円(基礎控除)ー約24万7000円(社会保険料控除))×5.105%(所得税率)  

 

 

・住民税  年3万5000円(205万円ー110万円(公的年金所得控除)ー43万円(基礎控除)ー約24万7000円(社会保険料控除))×10%(住民税率)ー2500円(調整控除額)+5000円(均等割額)  

 

 

・国民健康保険料  年11万2000円  

 

 

・介護保険料  年8万6000円  

 

 

・手取り 年180万3000円(月15万円)205万円ー1万4000円(所得税)ー3万5000円(住民税)ー11万2000円(国民健康保険料)ー8万6000円(介護保険料)

 

 

 

*各数値計算時の端数処理の関係で計算結果が

一部一致していません 社会保険料と税金の内訳としては、

国民健康保険料が年間11万2000円ともっとも高くなっています

 

 

年金を月額15万円もらうために必要な現役時代の年収はいくらか

年金を月額15万円受け取るには額面で月額17万8000円が必要であることを確認しましたが、額面で月額17万8000円の年金を受け取るには現役時代にいくらの年収が必要なのでしょうか。 

 

 

以下の条件で、

 

現役時代の平均年収ごとの年金受給額をシミュレーションしてみましょう。  

 

 

・1975年生まれ  

 

 

・23~64歳まで会社員として勤務  

 

 

・65歳から年金受取を開始 

シミュレーションの結果は以下のとおりです。

 

 

 

 

 ●平均年収ごとの目安年金受給額(額面)  

平均年収  年金受給額の目安(額面)  

 

・200万円  月10万5000円  

 

・300万円  月12万5000円  

 

・400万円  月14万円  

 

・500万円  月16万円  

 

・600万円  月18万円  

 

・700万円  月19万2000円  

 

・800万円  月21万1000円  

 

・900万円  月23万3000円 月額17万8000円を2000円上回る月額18万円を額面でもらうには、現役時代の平均年収600万円が必要となります。

年金を手取りで月額15万円もらう人はどれくらいいるのか

年金を手取りで月額15万円(額面17万8000円)受け取る人は、実際にどれくらいいるのでしょうか。 厚生労働省年金局「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金受給者の年金受給額の分布は以下のとおりです。 

 

 

●厚生年金受給者の年金受給額(額面)  年金受給額   割合  

 

・月額1万円未満   0.38%  

 

・月額1万円以上2万円未満   0.10%  

 

・月額2万円以上3万円未満   0.34%  

 

・月額3万円以上4万円未満   0.59%  

 

・月額4万円以上5万円未満   0.64%  

 

・月額5万円以上6万円未満   0.96%  

 

・月額6万円以上7万円未満   2.57%  

 

・月額7万円以上8万円未満   4.30%  

 

・月額8万円以上9万円未満   5.80%  

 

・月額9万円以上10万円未満   7.03%  

 

・月額10万円以上11万円未満  7.05%  

 

・月額11万円以上12万円未満  6.47%  

 

・月額12万円以上13万円未満  5.91%  

 

・月額13万円以上14万円未満  5.79%  

 

・月額14万円以上15万円未満  5.96%  

 

・月額15万円以上16万円未満  6.21%  

 

・月額16万円以上17万円未満  6.51%  

 

・月額17万円以上18万円未満  6.62%  

 

・月額18万円以上19万円未満  6.32%  

 

・月額19万円以上20万円未満  5.69%  

 

・月額20万円以上21万円未満  4.75%  

 

・月額21万円以上22万円未満  3.56%  

 

・月額22万円以上23万円未満  2.40%  

 

・月額23万円以上24万円未満  1.58%  

 

・月額24万円以上25万円未満  1.04%  

 

・月額25万円以上26万円未満  0.64%  

 

・月額26万円以上27万円未満  0.37%  

 

・月額27万円以上28万円未満  0.21%  

 

・月額28万円以上29万円未満  0.10%  

 

・月額29万円以上30万円未満  0.05%  

 

 

・月額30万円以上   0.08%  

 

・平均年金月額 14万3973円 

*厚生年金保険受給権者には、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、定額部分のない報酬比例部分のみの 65 歳未満の受給権者が含まれている 厚生年金受給者で年金受給額が額面月18万円を上回る人は、26.8%です。

 

約4人に1人のため、年金を手取りで月額15万円もらえる人は少数派であることがわかります

 

 

自分の年金額をシミュレーションしよう

本記事で紹介したとおり、現役時代の平均年収などによって年金受給額は大きく異なります。 そのため、まずは自分が老後にどれくらい年金をもらえるのかシミュレーションしてみましょう。 日本年金機構の「ねんきんネット」を使えば、簡単に年金受給額をシミュレーションできるため、ぜひ利用してみてください。

参考資料

 ・日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」  ・厚生労働省年金局「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」  ・厚生労働省「公的年金シミュレーター」

苛原 寛

 

 

 

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