バンクシー、3日連続の新作 今度はサル
覆面ストリートアーティスト、バンクシーが英ロンドン東部の鉄橋の側面に描いた3匹のサルの作品(2024年8月7日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News
【AFP=時事】
1匹のヤギ、
2頭のゾウ、
そして今度は3匹のサル。
英国の覆面ストリートアーティスト、
バンクシー(Banksy)が
3日連続で新作を発表し、
ファンを沸かせている。
ロンドンの街頭に登場したこの動物シリーズにはどんなメッセージが込められているのか、臆測が広がっている。
英全土で起きている極右による暴動への批判か、
それともパレスチナ人への連帯を示すものなのか。
あるいは地球温暖化やパリ五輪に関するものなのか。
謎多きアーティストのバンクシーはいつもと同じように、
インスタグラムで作品を公開した際に何も説明していない。
ただ、通常は数か月おきに登場するバンクシーの作品が、
これだけ短期間に続けて披露されたのは異例だ。
5日、英ロンドンのキュー王立植物園
(Royal Botanic Gardens, Kew、キューガーデンズ)
近くで見つかったのは、
ヤギと足元からぱらぱらと落ちる小石を描いた作品だった。
アーティストのダニエル・ロイドモーガン(Daniel Lloyd-Morga)さん(60)は
「(このヤギは)パレスチナに住むマウンテンガゼルだと思う。
だからこの作品はパレスチナに関係があると思う」とAFPに語った。
6日には、
互いに向かって鼻を伸ばす2頭のゾウのシルエットが、
ロンドン南西部チェルシー(Chelsea)に出現した。
7日に発表されたのは、
鉄橋の側面にぶら下がっているかのように描かれた、
3匹のサルのシルエットだった。
大学教授だというファワズ・ゲルゲスさんは最新作を鑑賞しながら、
「バンクシーは人類を真に脅かす生態系の危機について、
われわれに深く考えさせようとしている」
「彼は動物や木々、海に関心があると思う。ここ数か月の彼の一貫したテーマだ」とAFPに語った。
英国では現在、
イングランドで子ども3人が刺殺された事件をめぐり、
極右による反移民暴動が広がり、
難民認定申請者を収容するホテルが標的となっている。
こうした難民の苦境に対して、
バンクシーはたびたび同情や共感を示している。
【翻訳編集】 AFPBB News