圏央道で路面沈下続く、4車線化に伴う地盤改良工事が影響

青野 昌行
 

日経クロステック/日経コンストラクション

 
 
首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の神崎インターチェンジ(IC、千葉県神崎町)付近で進めている4車線化に向けた地盤改良工事の影響で、隣接する供用中の圏央道で路面沈下が続いていることが分かった。この約1年間で4回、路面の高さを調整する補修工事を実施した。国土交通省常総国道事務所と東日本高速道路会社つくば工事事務所が2024年7月12日に明らかにした。

地盤改良工事の現場(写真:国土交通省、東日本高速道路会社)

地盤改良工事の現場(写真:国土交通省、東日本高速道路会社)

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 現場では、戸田建設が22年10月~24年8月の工期で「R4圏央道神崎PA改良その1工事」を実施している。既設の2車線道路に並行して、新たに2車線の道路などを建設する工事だ。盛り土を造成する箇所が利根川の旧河道部で地盤が軟弱なため、スラリー式機械攪拌(かくはん)工法で地盤改良を進めている。改良範囲は幅約13m、長さ約20m、深さ約42m。

 地盤改良を始めたところ、23年6月に既設の圏央道を含む周辺地盤で沈下を確認した。常総国道事務所によると、軟弱な地層が機械攪拌によって乱され、周辺地盤の沈下につながったと見られる。現場ではこれまで圏央道の路面を常時モニタリングし、沈下が一定程度進んだ段階でオーバーレイによる舗装の補修で高さを調整してきた

 

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