タイで「お金見せて詐欺」が急増 日本人旅行者が被害、大半は20代

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朝日新聞デジタル

タイの首都バンコク=2024年4月28日、大部俊哉撮影

 

 

 

 

 「日本円を見せて」と道ばたで声をかけられ、会話しているうちに現金を抜き取られる――。日本人旅行者がこうした被害に遭う事件がタイで急増している。夏休みの旅行シーズンに被害がさらに広がる恐れがあり、在タイ日本大使館は「お金見せて詐欺」として、注意を呼びかけている。

 

 

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大使館によると、被害男性の一人は6月、首都バンコク中心部にある高架鉄道BTSナナ駅近くの繁華街で、男女2人組に写真撮影を頼まれた。  撮影に応じると、男は「ドバイのお金」とするお札を見せて、「日本のお札を見たい」と言ってきた。男性は財布を出して中身を見せ、2人と別れた後、4万円と1万3千バーツ(約5万7千円)がなくなっているのに気づいたという。  

 

 

犯人は中東系の男女2人組のケースが多く

 

 

英語や片言の日本語を話す。

 

そして

 

「マジシャンのような手つき」で巧みにお札を盗み取る

 

 

のが特徴という。中には子連れで「この子に日本円を見せてあげたい」と声をかけてきた例もある。  

 

今年1~6月に大使館に寄せられた被害相談は12件(うち3件は未遂)で、被害額は計約26万円に上る。同様の手口は以前から確認されているが、コロナ禍の影響があった2022年は1件、23年は12件で、今年は2倍のペースに増加。20代の若者が被害に遭ったケースが半数を超える。  

 

被害はバンコクの繁華街や寺院などの観光地が中心だが、5月には日本人駐在員の多いタイ中部シラチャでも確認された。

 

大使館は「把握できている数は氷山の一角。声をかけられても相手にせず、速やかに立ち去ってください」と呼びかけている。

朝日新聞社

 

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