純木造8階建てで坪単価145万円、AQ Group宮沢社長が中規模ビルを攻略

インタビュー 宮沢 俊哉 氏 AQ Group社長

小山 航

 

日経クロステック/日経アーキテクチュア

 

 

純木造8階建てで坪単価145万円、AQ Group宮沢社長が中規模ビルを攻略 | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)

 

中規模木造ビルの開発が活発になってきた。住宅メーカーのAQ Group(旧アキュラホーム)は「普及型純木造ビル」のプロトタイプとして、純木造8階建ての本社ビルをさいたま市に建設。2024年5月から業務を開始した。同社は一般流通木材やプレカット加工技術を用いた木造ビルの開発で「都市の木造化」を目指す。同社の宮沢俊哉社長に純木造ビルの狙いや手応えを聞いた。(聞き手は小山 航=日経クロステック/日経アーキテクチュア)

AQ Groupの宮沢俊哉社長。中学校卒業と同時に大工の道に進み、1978年にAQ Groupの前身企業を創業。近年は中規模木造の普及に奔走する(写真:山田 慎二)

AQ Groupの宮沢俊哉社長。中学校卒業と同時に大工の道に進み、1978年にAQ Groupの前身企業を創業。近年は中規模木造の普及に奔走する(写真:山田 慎二)

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 木造在来工法を軸に、

建設費27億円で新社屋が完成しました。

 

反響はいかがですか。

 2024年3月の完成以降、

 

大手建設会社や

 

学識者をはじめ、

多くの問い合わせをいただいています。

 

当社の苦労を理解している研究者や

技術者が何度も訪れてくれて、

 

うれしいですね。

 

 

 

 

米オレゴン州立大学の研究者グループや

 

カナダ林産業審議会が見学に訪れるなど、

海外の反応も目立ち、驚いています。

 

 

 

 我々は既に、

 

木造軸組み構法で5階建ての純木造ビルを実現していました。

 

一般流通木材や

 

プレカット加工技術など

 

住宅用の部材・技術をなるべく使い、

 

モジュール化を進めてきました。

 

本社ビルで実現した8階建ては、

 

中規模の純木造ビルとしてはハイエンドの成果と言えます。

 

 

2024年3月に完成したAQ Groupの新本社。創業の地である埼玉県に純木造ビルを建設した。JR大宮駅からバスで10分ほどの場所に立つ(写真:山田 慎二)

2024年3月に完成したAQ Groupの新本社。創業の地である埼玉県に純木造ビルを建設した。JR大宮駅からバスで10分ほどの場所に立つ(写真:山田 慎二)

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本社ビル内は構造木材が目に付く。組子のような意匠の「格子耐力壁」と「合板耐力壁」は水平荷重のみを負担する。耐火性能を求められないため、木の現(あらわ)しで仕上げた(写真:山田 慎二)

本社ビル内は構造木材が目に付く。組子のような意匠の「格子耐力壁」と「合板耐力壁」は水平荷重のみを負担する。耐火性能を求められないため、木の現(あらわ)しで仕上げた(写真:山田 慎二)

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 もっとも、手放しでは喜べないというのが本音です。

 

中規模木造の普及という当社のミッションの通過点に過ぎません。

 

 

 新本社ビルの建設では、

 

坪単価145万円を達成しました。

 

かなり苦労してコストパフォーマンスを追求しました。

 

ですが技術が普及すれば、

同100万円以下に抑えることも可能だと考えています。

 

技術の普及とコストパフォーマンスの向上を両輪で進めていくことが大切です。

 

 

 

AQ Groupが手掛けた純木造5階建てのモデル棟。22年11月、川崎住宅公園(川崎市)内にオープンした(写真:AQ Group)

AQ Groupが手掛けた純木造5階建てのモデル棟。22年11月、川崎住宅公園(川崎市)内にオープンした(写真:AQ Group)

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