麻布台ヒルズと虎ノ門ヒルズの最新タワー、日本初の環境評価「WELL Core」最上位
奥山 晃平
日経クロステック/日経アーキテクチュア
森ビルが都内で開発した大型複合施設「麻布台ヒルズ 森JPタワー」と「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」の2棟の超高層ビルが、「WELL Core」で最上位の「プラチナ本認証」を日本で初めて取得した。
2024年5月27日に発表した。WELL Coreはオフィスや商業施設の共用部の健康配慮施策を評価するものだ。
「麻布台ヒルズ 森JPタワー」の正面に広がる約6000m2の中央広場。多様な植栽のうち在来植物が約7割を占める。広場には複数のパブリックアートが置かれている(写真:日経クロステック)
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WELL Coreでは、建物の利用者の健康を高める取り組みや設計を点数化し、プラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズの4段階でランク付けする。WELL Coreの評価項目は多岐にわたり、プラチナを取得するのは難しい。全ての項目でまんべんなく点数を獲得する必要がある。
森JPタワーとステーションタワーは共に、広場やデッキを設けて施設内で働く人たちの運動を促進したり、室内の空気の質を高い水準で維持する高性能空調フィルターを実装したりしている。こうした点が評価された。
高性能な集じんフィルターを採用し、気流に含まれる微細なほこりなどを取り除く。フィルターの規格はMERV(最低捕集効率)13。一般的にはMERV8の空調を採用することが多い(写真:日経クロステック)
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森ビル都市開発本部計画企画部環境推進部兼サステナビリティ委員会事務局の村田麻利子氏は、「ワーカーが企業を選ぶ際、ウェルビーイング(心身の健康や幸福)を向上できるかを重視するようになった。こうした要望に応えられるオフィスを求める企業が増えている」と語る