この記事で、

 

1~3番に入るような、

 

重要な要素に気が付いておりませんが、

私服ですと、1年、3年を通して、

 

結局は、お金がかかる。

 

ということです。

 

貧しい家庭には、制服の方が、割安になります。

 

そして、

 

制服ですと、他人には内緒で、

 

国や地方自治から、

 

その家庭に、制服を無料で届けることはできますが、

 

私服では好みもありますから、難しいです。

 

 

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制服は「平等の証」でもある

仏紙が注目

「日本の学生たちの制服は、どんどん進化しつつある

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ル・モンド(フランス)

 

Text by Philippe Mesmer

 

日本では大半の中高生が制服を着る。費用がかかるうえ、不要に思える時代錯誤な「着用ルール」もあるが、多くの学生たちは依然として制服を着たがっているという。

日本の制服の歴史、そして進化した現代の「制服事情」について、仏紙「ル・モンド」が報じた。

 

痛い出費だが…


毎年4月になると、日本の子供たちは新学年に合わせて新しい「制服」の準備に取り掛かる。

制服は、日本の大半の学校で義務化されているものだ。そして2024年、親たちの主な関心事は、その値段だった。

「大人のスーツよりも高いのです。学校指定の体操服も、その品質のわりに高すぎます」と、ある匿名希望の高校生の母親は嘆く。もうすぐ中学校に入学する二人の娘を持つヨコヤマ・レオナも、こうした費用は「生活費がますます高騰するなか、会社の交渉で決まった賃上げでは相殺されないような追加コストです」と語る。
 

子供支援に特化しているNPO法人「キッズドア」で理事長を務める渡辺由美子によれば、「制服、上履き、体育着や体育館シューズなど、学校が求めるものをすべて合わせると、子供一人あたり合計13万5000円になることもある」という。

日本における制服の歴史は明治時代にまで遡る。これは、1877年に創立され、華族の子弟も通った学習院で初めて導入された。その数年後、ヨーロッパ文化の影響を受け、東京高等師範学校の女子部で西洋式の制服が採用される。

1920年代になると、全国でセーラー服が採用された。その後、公立・私立を問わず各学校が独自の制服を導入し、時にはオリジナリティを発揮するようにもなった。2018年には、東京の高級エリアの銀座にある泰明小学校がアルマーニのデザインの制服を採用し、話題になったこともある

 

 

制服を巡る「変なルール」


こうした制服の着用規則の一部が、時代錯誤だと批判されている。

 

たとえば2023年、福岡県弁護士会は、福岡市立中学校全69校の8割において、

 

生徒の下着の色を指定する規則が残っていると非難した。

 

 



同弁護士会の調査結果によると、

一部の学校では生徒が正しい下着を着用していることを示すため、

シャツの胸を開けなければならなかったこともあるという。

また、男子がいるにもかかわらず、女子の下着の色をチェックしていた学校もあった。

これらの事実は人権侵害に当たるとして批判された。

福岡市教育委員会は、このような規則は見直すよう、学校側に指示を出した。

 

 


 

しかし、制服メーカー大手のカンコー学生服が2023年12月におこなった調査によると、

 

8割以上の中高生が制服を必要だと感じているという。

 

 



毎日の服装に悩まなくていいこと、

 

学生らしく見えること、

 

また、どこの学校か一目でわかることを彼らは評価していた。

 

 

彼らにとって、制服は平等であることの証であり、

きちんとしているイメージを与えてくれるものでもあるのだ。

 



そして、保護者もこれに賛同している。

前出の高校生の母親は、次のように語る。

 



「毎日私服を着なければいけないのは問題になると思います。

 

制服のない学校では、

いつも同じ服を着ている恵まれない家庭の子供たちが、

いじめられるからです

 

 

 

 

 

 

まだ「発展途上」な一面も


ただし、いまの制服事情に対して要望がないわけではない。

 

カンコーの調査に応じた生徒のなかには、

 

自分の個性をもっと表現できなかったことを残念だと感じたり、

 

 

LGBTQ当事者への配慮のなさを嘆いたりする者もいた。

 


 

こうした意見は、少しずつ変化につながっている。

 

たとえば、

千葉県の行田中学校は、

2019年から

「女子はスカート、男子はズボン」という伝統を捨てた。

 

ブレザーとズボンは誰でも着用できるようになったのだ。

 

ネクタイのような他のアイテムは、

生徒一人ひとりの好みに応じて選ぶことができる。




この取り組みは、

自身がトランスジェンダーである同校の永井恵教務主任(40)が

先頭に立って進めている。

 

 

「私たちは、生徒が一連の選択肢を通して個性を表現できるような枠組みを作ると決めたのです」と彼女は言う。

 



毎日新聞が2022年におこなった調査によると、

県の教育委員会の大半が

「制服に関する規則で男女の区別をなくすこと」に賛成しているという。




「私は中学校のスカートの制服が嫌だった」と話すある母親は、

自分の中学生の娘がズボンを履けるようになったことを評価した。

変化は保護者にも受け入れられているようだ。

 

 



しかし、完全にスムーズに進んでいるというわけでもない。

 

たとえばズボンを選択した女子は、

 

同性愛嫌悪を含むさまざまな差別の対象になることがあるからだ

 

 

 

 

 

 

仏紙が注目「日本の学生たちの制服は、どんどん進化しつつある」 | クーリエ・ジャポン (courrier.jp)