那須2人殺害〉「世の中、必要なのは顔とカネ」殺人容疑で再逮捕の元NHK大河子役「キラト」は高校時代、すでに“闇落ち”していた。高校の卒業式直前に起こした“事件”とは

 

 

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続々と再逮捕

 

 

 

栃木県那須町で50代の夫婦の他殺体が燃やされて捨てられていた事件で、同県警と警視庁の合同捜査本部は5月21日、死体損壊容疑で逮捕・勾留していた元俳優の若山耀人(20)と姜光紀(20)の両容疑者を殺人容疑で再逮捕した。一連の事件で2人は、報酬金を受け取って実行役を担ったとみられており、捜査本部はカネの流れを含めた事件全体の裏付けを進めている。 

 

〈刺青だらけ〉背中一面に

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「殿」と「姫」、

 

 

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腹には「鶴」…

 

周囲がビビっていた関根容疑者の刺青全身写真、

 

平山容疑者の「カエルとダルマ」の和彫り、

 

手の甲に♡マークと

 

 

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「K」のタトゥーを入れた若山容疑者

 

 

 

 

報酬はたった250万円。殺人容疑で逮捕された元大河出演子役

2人は共謀して4月15日深夜から翌日未明にかけ、

東京都品川区東五反田の空き家のガレージ内で宝島龍太郎さん(55)と妻の幸子さん(56)をハンマーで殴打したうえ、

電気コードで首を絞めて窒息死させた疑い。 

 

この事件では既に指示役の佐々木光容疑者(28)と仲介役の平山綾拳容疑者(25)も殺人容疑で再逮捕されており、

 

捜査本部は首謀者とみられる関根誠端容疑者(32)と

知人の不動産業者、前田亮容疑者(36)=ともに

死体損壊容疑で逮捕=の2人も夫婦殺害に関与したとみて追及している。 

 

 

これまでの調べでは、宝島夫妻が経営していた飲食チェーンの幹部だった関根容疑者が1500万円の報酬を用意して佐々木容疑者に夫妻の殺害と遺棄を依頼、

仲介役の平山容疑者が犯行用の車や凶器を用意したうえで実行役2人に250万円ずつを分配したことが明らかになっている。

 

 

位置情報共有アプリで居場所を探ってみると都内の警察署に…

 
 

わずか250万円の報酬で夫婦を惨殺したとみられる若山容疑者は、

かつてNHK大河ドラマで主人公の子供時代を演じるなど将来を嘱望された子役だった。 

岐阜県出身で中学時代に母親らと上京して芸能活動にさらに注力するも、

うまく「大人役」に脱皮を計れず17歳で所属事務所を退所するとあっという間に

闇落ちし、

窃盗容疑でトラブルになった“マエ”がある。 

高校は「芸能コース」がある都内の私立校に入学したものの、

卒業式には顔を見せなかったという。

当時の同級生は取材にこう語った。 

 

「キラトは芸能コースに入っていたのですが、

高3の卒業前になると姿を見かけなくなりました。後に自主退学したと聞きましたが、当時はみんなそのことを知らず、心配して位置情報共有アプリで居場所を探ってみると、都内の警察署になっていました。卒業式の数週間前からです。 それで『キラト、何かやらかしたんだな~』とみんなで話題にしてたんですよ。まあ、高校時代からクラブ通いしていて朝まで遊んでいたので誰も不思議がらなかったですが…

 

 

成人式で地元に帰省「変わった様子はなかったが…」

高校退学後、「キラト」は渋谷のクラブに入り浸り、首や手にタトゥーを入れたヤカラ風のあんちゃんになったが、故郷の岐阜ではそんな変化に気づいた人もいなかった。幼なじみの同級生の女性は取材にこう肩を落とした。 「キラトは勉強、スポーツ、行事などなんでも積極的に頑張るリーダー的な存在で、みんなの人気者でした。 小学校時代はサッカーのクラブチームで頑張っていたし、テレビにもたくさん出ていたので、近所でも有名な子でした。中学生になるとサッカーや部活よりも芸能活動を頑張っていたイメージです。 たまに仕事で学校を休むこともありましたが、学級委員に立候補したり、“陽キャ”でクラスの中心的な役割を担ったりと真面目で積極的でした」 そんな「キラト」は中2になって岐阜を離れた。女性が続ける。 「お父さんを地元に残し、お母さんとお姉さんと一緒に芸能活動のために東京へ引越したんです。 キラトはその後もたまに地元に遊びに来ていて、4~5年前には地元の友達と4人で一緒にファミレスに行きました。そのときはヤンキーっぽい感じとかも全然なく、普通に明るくて昔のままでした。 最後に会ったのは今年の成人式でした。キラトはすぐ帰っちゃったので会話とかはできなかったけど、スーツだったのでタトゥーにも気がつかなかったし、いつもと変わらない雰囲気だったんですけど...」

 

 

 

 

「(好きな言葉は)お金」「世の中、必要なのは顔とカネ」

キラトが子供時代から両親や姉とよく訪れていたという焼肉屋の店主も表情を曇らせた。 「とにかく人なつこい明るい子で、ご両親も人当たりがすごくよくて優しい印象で、それで話すようになったんです。 芸能関係に進むというのも本人やお母さんから聞いていましたし、大河ドラマ『軍師官兵衛』の出演が決まったときは本人はうれしそうにしてたし、映画にキャスティングされたときも『今度ポスター持ってくるね』と報告してくれました。 上京後も1年に何度かこっちに戻ってきたときにはご両親と一緒に食べに来てくれました」 今年1月に成人式に出席した後も、店に顔を見せたという。 「ご両親も一緒でした。キラトくんもピアスこそしていましたが、昔と変わった様子はなかったんですけどね。タトゥーには気づきませんでしたし、今時の若者という感じで悪そうとかそんな雰囲気はありませんでした。帰り際も『また来るね』といつも通りでした。私はまだ、てっきり俳優を続けているとばかり思っていました」 地元では良い子のままでいたかったキラトも、東京に戻れば闇落ちから這い上がれない若者でしかなかったのだろうか。 渋谷のクラブで度々目撃されるようになり、3月には共犯の姜容疑者とともに、あるTikTok配信者の街頭インタビューにこう答えていた。 「(好きな言葉は)お金」「世の中、必要なのは顔とカネ」。   大好きなカネのために、犯した罪はあまりにも重い。 ※「集英社オンライン」では、今回の事件について、情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(Twitter)まで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: shueisha.online.news@gmail.com X(Twitter) @shuon_news  取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

集英社オンライン編集部ニュース班