米大統領の「日本は外国人嫌い」発言、米紙読者が呆れ声「米国が言えた立場!?」

クーリエ・ジャポン

ジョー・バイデン米大統領は2024年4月に米ホワイトハウスで岸田文雄首相と首脳会談をしたばかりPhoto: Craig Hudson / The Washington Post / Getty Images

 

 

 

 

ジョー・バイデン米大統領が「日本は外国人嫌いで移民を望んでいない」などと発言したニュースは海外メディアも一斉に報道した。

 

なかには、記事のコメント欄に異例の数の書き込みがあった欧米メディアもあり、この報道に対する読者の関心の高さをうかがわせた。

 

 

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「中国やロシアと一緒くた」に違和感

米紙「ワシントン・ポスト」は、

「バイデン、選挙イベントで同盟国日本を中露のような『外国人嫌い』と呼ぶ」と見出しをとった5月2日付の記事で、

問題となっている発言に触れ、

「米国の同盟国を中国やロシアといった権威主義的なライバル国と同じグループに入れ、

移民不足が

『経済がひどく行き詰まっている』理由ではないかと示唆した」と記した。

 

 

 この記事には、800件を超える読者コメントが寄せられた。

 なかでも、米国には特にドナルド・トランプ前大統領支持者ら

「同じく外国人嫌い」の国民が一定数いるとし、

「何百万人もの自国民が同じことをしているのに、他国を名指ししてはいけない」

と、米国の立場を振り返ったコメントが一番支持を集め、

賛同を意味する「ライク」が70件付いた。

 

 また、これに次ぐ62件の賛同を集めたのは東京に5年住んだという読者の

「日本は実に外国人嫌いの文化だ。非常に礼儀正しいが、外国人嫌いなのだ」という意見。

 

これに対しては

「しばらく日本の北部に住んでいたが、日本人を外国人嫌いだと分類する」としつつも

「自分であれば公的な立場でそうやって名指しするようなことはしないし、ましてや中国やロシアが出てくるフレーズでは一緒くたにするようなこともしない」と、

バイデンの良識を疑う返信などが寄せられた。

 

 

 

保守紙読者「日本と東欧を支持する」

保守系英紙「テレグラフ」も同日付で「ジョー・バイデン、“外国人嫌い”の日本を批判」と題した記事を掲載した。この記事にも700件近い意見が寄せられている。

 読者層を反映してか、コメント欄で221件と最多の支持を集めたのは、移民への厳しい姿勢を取るとされる国へ賛同を表明したもので、

 

「日本と東欧を支持する。彼らは自国の文化や伝統、生活様式を大切にしている。米国や西欧諸国はこうした資質を一切重視しない一連の指導者に裏切られ、騒乱と暴力がもたらされた」という書き込みだった。

 

ハンガリーのオルバン・ビクトル首相は反移民の立場で知られるが、こうした点に言及したものと思われる。

 

 また、2番目に多い147件の支持を集めたのは、

日本のイメージとしてよく言及される清潔さや礼儀正しさに触れ

「日本は日本のままでいい。だからこそ、日本は文化的に成功した唯一無二の美しい国なのだ」とする日本を手放しに褒め称えたコメントだった。

 

 「第三世界を輸入して、第三世界になるんだ」

とした差別的ともとれるコメントにも100件超の支持が寄せられた。

 

COURRiER Japon

 

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