ここでも
”やり過ぎ”が、問題ですね!
ゴマをするため、
ボスに、頭に来させないため、
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こんなバカげたことが、
続いたら、
日本一の会社も、危険区域に入ります。
永守会長、
「自分とその周りを見つめなおしてください」
日本や中国のみならず、
アメリカでもまるっきり、同様ですが、
帝国の崩壊は、
外部からではありません、
常に、内部、自分の足元からです。
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日本電産で大量退職 元幹部社員が告白「永守重信会長への過剰な忖度が蔓延している
2022年に最高経営責任者(CEO)に復帰した永守重信氏にとっても正念場か(写真/共同通信社)
写真1枚
京都・桂川のほとりのプレハブ小屋で日本電産が産声を上げてから今年でちょうど50年。現会長の永守重信氏(78)ら4人でスタートした会社は、いまや売上高2兆円に迫る世界最大手のモーターメーカーとなった。その日本電産で社員の「大量退職」が起きている。彼らはなぜ辞めたのか──会社を去った者たちの肉声をジャーナリストの大清水友明氏がレポートする。【前後編の前編】
* * *
日本電産はグループ全体の従業員は11万人を超えるが、
本体の社員は2500人あまり。
この規模の会社で昨年4月から12月末までに292人の社員が退職。
とりわけ冬のボーナスが支給された昨年12月は77人が退社していたことが筆者の取材で分かった。
今年1月24日に行なわれた決算説明会では
2023年3月期の連結純利益が前期比56%減の600億円と予測するなど
業績にブレーキがかかるなか、
足元では人材流出が止まらないのだ。
元幹部社員のA氏も昨年、日本電産を退社した一人。
「ひと言で言うなら、時代にそぐわない経営理念について行けなくなったからです」
そう話すA氏は、国内の大手製造業から日本電産に転職した当時から違和感を覚えたと証言する。
「トップへの過剰な忖度が蔓延している企業だと感じました」
彼の言う「トップ」とは日本電産の創業者にして会長の永守氏のこと。
入社にあたって永守氏から「売上高10兆円企業を目指そう」と声をかけられた。人を惹きつけるカリスマ性を持った人物に映ったが、困惑したのは入社後に永守氏と食事をした時のこと。
「永守さんの著書に、時間がもったいないから食事では早飯をせよと書いてあったので手早く済ませたのです。永守さんから『おまえ、早いな』と声をかけられましたが、問題は食後。秘書室の社員から『なぜ早く食べたのか』と言われ、『会長が弁当箱の蓋を開けてから蓋を開け、会長が箸を置いてから箸を置くように』と指導された。ここまで細かく言われるのかと驚きました」(A氏)
日本電産では永守氏の存在は絶対である。それを社内に徹底させる存在が秘書室だった
永守さんが私のいた部署を視察することになり、事前に秘書室から注意事項を告げられました。そのなかで驚いたのが、『ブラインドの角度を斜めにしてはいけない』です。永守さんを見下していることになり失礼だというのです」(同前)
日本電産社内の不文律は他にもある。例えば、永守氏への挨拶で「お疲れさまです」は厳禁。元日以外は休まないと公言する疲れ知らずの永守氏に失礼だからだという。代わりに「ご苦労さまです」と声がけするそうだ。
「休みたい奴は辞めろ」
日本電産では全役員や統括部長らが出席する経営会議が月に2回開かれる。永守氏にそれぞれの事業本部が目標の達成状況を報告するが、業績の思わしくない事業本部の幹部は永守氏から厳しく叱責される。
「特にターゲットになっていたのが車載事業本部です。
日産や三菱自動車から移ってきた人たちが多かったのですが、
期待した通りの業績をあげられないと、
『日産や三菱自動車のような3T企業の感性を早く捨てろ!』
と怒鳴るのです」(同前)
3T企業とは、
「低成長、
低収益、
低株価」
の企業を指す。
車載事業はガソリン車からEVへの世界的なシフトが進むなかで
大きく成長が見込まれる分野であるが、
中国メーカーとの競争が激しく業績は思うように伸びない。
テコ入れのために2020年にそれまで日産のナンバー3だった関潤氏を
社長に招いて車載事業本部の責任者とした。
だが、原料高や生産拠点である中国のロックダウンの影響などで低迷が続いた。
永守氏は経営会議の場ばかりか、
幹部らへの一斉メールで
関氏をはじめとする車載事業本部の幹部らを激しく詰めた。
A氏の手もとに残るその一部にはこうある。
〈48年前に自宅で日本電産を創業して、
死ぬ想いでここまで持ってきた日本電産を
君達のような腐り切った人間に潰されてたまるか!
自動車業界からやってきた社長が、
AMEC事業(※編集部注:車載事業)をもっともっと良くしてくれるだろうと期待してきたのに、全く逆にどんどん事業が悪化してきて、
遂に名ばかり社長のもとで更に倒産への道を歩み出しているのをみて、
怒り狂うどころか悲しくて涙が出て止まらない〉
なお、永守氏の要求への回答は「実現を目指します」や「頑張ります」ではダメなのだという。
「模範解答は『死ぬ気で実現します』です。
『死ぬ』というワードが入ると永守さんは喜ぶ」(同前
日本電産ではこうした幹部が出席する会議は週末に開かれる。
「しかも土日は永守さんから幹部に一斉メールが次々と送られてくるので、これに即座に回答しなければなりません。精神的に全く休めませんが、永守さんは『代わりはいくらでもいる。休みたい奴は辞めろ』と公言しています」(同前)
社長だった関氏は
週末も会議やメールのやり取りに追われる習慣をなくすよう永守氏に進言していたと報じられた。
会議に出席する幹部だけでなく、
その幹部をサポートするため中間管理職の社員も
出社しなくてはならず、
疲弊感が全社的に広がっていたからだ。
ところが、
関氏の進言を
日本電産が長年培ってきた企業文化を崩壊させるもの
と受け止めた永守氏は、
これに激しく反発。
車載事業本部の業績低迷もあって、
関氏は昨年9月に社長退任へと追い込まれた。
「日本電産の企業文化を守ると言って、私たちのような外部のメーカーから移ってきた人材の提案を受け止めようともしないのです。
これだけ外部人材を大量に採用しておきながら、
です。
関氏の退任騒動を受け、
多くの社員は張り詰めた糸がプツリと切れてしまった。
その結果が大量退職に繋がった点は否めません」(同前)
(後編につづく)
取材・文/大清水友明(ジャーナリスト)
※週刊ポスト2023年3月10・17日号
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