真田広之×『トップガン マーヴェリック』? ハリウッドが本気で描く“最高峰の戦国スペクタクル・ドラマ”、超大作『SHOGUN 将軍』に注目

 

 

 

 

 世界で活躍する俳優・真田広之と、
 
日本でも大ヒットした映画『トップガン マーヴェリック』
 
原案のジャスティン・マークスがタッグを組み、
 
ハリウッドが手掛けた戦国スペクタクル・ドラマシリーズ『SHOGUN 将軍』。
 
 
映画レベルのハイクオリティな映像、
 
 
 
クセ者揃いの豪華出演陣が織りなす壮大な物語は、
米国でも非常に評価が高く、
 
辛口で知られる映画批評サイト
 
『Rotten Tomatoes』
 
での評価は脅威の100%を記録
 
 
本作はなぜそこまで人を惹きつけるのか? 
 
2月27日(火)よりディズニープラスで独占配信される
 
『SHOGUN 将軍』について、見どころをチェック !
 
 
 

ハリウッドと真田広之がガチで挑む、超スケール“トンデモ”ではない戦国時代

 

 ハリウッドで製作した日本を舞台にした映画やドラマ。
 
しかも時代劇と聞くと、
「忍者や力士が出てくるようなトンデモ時代劇でしょ…?」
と思われがち。
 
 
だがしかし、近年は違う。
2003年の映画『ラスト サムライ』や
2016年の映画『沈黙-サイレンス-』など、
文化&時代考証や言葉遣いなども完璧な時代劇が作られ、
大絶賛を浴びている。
 
そして現時点で最高峰の域に達したのが、
 
ディズニープラスで配信される『SHOGUN 将軍』だ。
 
ジェームズ・クラヴェルのベストセラー小説を原作に、
真田広之主演で映像化した。
 
徳川家康にインスパイアされた戦国最強の武将・吉井虎永と、
たまたま日本に流れ着き虎永の家臣となる英国人航海士ジョン・ブラックソーン(のちの按針)を中心としたフィクションだ。
 
まるで一本の超大作映画を観ているような、壮大な物語に驚かされる。

 これを実現したのは、
 
ゴールデングローブ賞やエミー賞を総なめした
『一流シェフのファミリーレストラン』
などのヒットドラマを数多く手掛けるネットワークFX。
 
正確な数字は明らかにされていないが、
『SHOGUN~』はFXが歴代最大級の予算をつぎ込んだ作品とされており、
このテーマ、題材、ストーリーでは異例中の異例となる肝いり企画。
 
『トップガン マーヴェリック』で原案を手掛けたジャスティン・マークスが
製作総指揮を務め、
日米だけでなく世界中で評価される作品づくりを目指した。
 
真田もプロデューサーを兼務し、
主演のかたわら、
撮影現場での衣装や美術、殺陣などをコーディネート。
 
それゆえに、日本では到底実現することができないスケールの戦国ドラマ、
かつ、
日本人の目に“トンデモ”感のない戦国末期の世界観を実現した。

 真田のほかにも、
浅野忠信や
平岳大、
西岡徳馬(※徳は旧字)、
二階堂ふみら、
一クセある豪華俳優陣も出演。
 
コズモ・ジャーヴィス、
アンナ・サワイといった新鮮な俳優にも注目だ。
 
彼らを中心に、
権謀術数うずまく戦国時代の様子はまるで『ゲーム・オブ・スローンズ』。
 
一度観始めたら、
『SHOGUN 将軍』の世界にどっぷり浸ることは間違いないだろう。
 
 
 

権謀術数うずまく関ヶ原前夜…英国人と戦国武将が手を組んだ!

 

 本作はフィクションながらも、
 
実際の歴史上の人物・事件がネタ元。
 
関ヶ原の戦い前夜を舞台にし、
徳川家康からインスパイアされた戦国武将の吉井虎永が主人公となる。
 
一見トンデモに見えるかもしれない家臣のジョン・ブラックソーン、
後に按針となる英国人も、
じつは歴史上実在した家康の家臣・三浦按針からインスパイアされた人物だ。
 


 ときは戦国時代末期。
覇権を狙う五大老(政権の政務担当)と敵対した虎永に、
敵の包囲網が迫っていたある日、
彼の領地にイギリス人航海士の按針が漂着するところから物語は始まる。
 
虎永はキリシタンの戸田鞠子を通訳にし、
広い見識を持つ按針を取り込むことに成功。
彼らのタッグによって絶体絶命の窮地を何度も切り抜け、
虎永は按針を家臣にする。
 
やがて決戦となる関ヶ原の戦いへ…という物語だ。
 


 この時代を描いた時代劇は、
『軍師官兵衛』や
『天地人』など数多く作られ、
誰もが知るところ。
 
それだけに、「もはやネタ切れでは?」とすら思える設定なのに、
とんでもない外伝のような大スペクタクル。
 
実在の人物にインスパイアされた虎永と按針のバディ関係はもちろん、
 
当時の国際交易や
宣教師の暗躍、
民衆が犠牲になる過酷な状況など、
とてつもない規模で描かれる戦国時代の“リアル”が描かれている
 
 
真田広之×『トップガン マーヴェリック』? ハリウッドが本気で描く“最高峰の戦国スペクタクル・ドラマ”、超大作『SHOGUN 将軍』に注目 | ORICON NEWS
 
 
 
 
 
 

 

 戦国時代の時代劇で最大の見せ場といえば戦闘シーンとなるが、本作でのそれは想像を絶する凄惨な描写。地上波テレビ放映ではとても実現しなかっただろう、配信ドラマならではの殺陣や処刑シーンが連続する。また、虎永の登場シーンや按針が漂着した村をはじめとするセットは、「ロケですか?」と言いたくなるほどリアル。いや、むしろタイムスリップ感すらあるほどの出来栄え。莫大な予算をかけ、細部にまでこだわって作り込まれた戦国時代日本の美術にもあっと驚かされるだろう
 
 
 
 

 

 本作の最大の特徴は、言葉も文化も違う虎永と按針がバディ関係になっていくこと。ヨーロッパでは大航海時代となるこのころ、最強国はスペインとポルトガル。イギリスはその後の欧州覇権を握る前夜にあった。それだけに、英国人の按針の知識は、崖っぷち戦国武将には渡りに船だったことは想像に易い。西洋人が珍しかった当時の日本人が、按針を受け入れて次第に信頼関係を築いていくさまは、なんともいえない感動と爽快感がある
 
 
 
 

 

 日本では数えきれないほど作られてきた歴史大河のネタである関ヶ原の戦い前後。戦国の乱世、天下取り、覇権を狙う策謀…などなど、史実があまりにもドラマティックなだけに、ストーリーテラーを惹きつけてやまない時代設定だ。だが本作は、これまでに描かれてきたどれにも似ていない。虎永と五大老の対立は生々しく、善良なイメージがあったキリスト教の宣教師たちが政治的に暗躍していたことなど。あくまでフィクションではあるが、あってもおかしくはない見事な脚色で、観たことがない戦国日本のドロドロな人間関係を描き出している
 
 
 
 
 

え! この人も出演?」世界で日本で活躍する豪華すぎる役者陣が集結!

 

吉井虎永(真田広之)
 戦国時代最強の武将。天下取りを目しているが、五大老との対立によって追い込まれている。漁村に漂着した按針の窮地を救い、自らの家臣に取り込む。『ジョン・ウィック:コンセクエンス』など、数々のハリウッド映画に出演してきた真田広之が初主演を務め、物語に安定感と重厚感を与える。同時にプロデューサーを務め、妥協のない戦国時代を描いた。

 

按針(コズモ・ジャーヴィス)
 乗っていた船が難破し、虎永の領地にあった漁村に流れ着いた英国人航海士・ジョン・ブラックソーン。疑心暗鬼になった侍たちに切り捨てられそうになったところ、虎永に救われて家臣・按針となる。演じたコズモ・ジャーヴィスは、イギリス出身アメリカ育ちの俳優。2016年のイギリス映画『レディ・マクベス』でスクリーンデビューした注目株。

 

戸田鞠子(アンナ・サワイ)
 キリシタンで語学に堪能なことを虎長に買われ、ブラックソーンとの通訳を命じられる女性。ブラックソーンとの間に特別な絆が生まれる。史実では明智光秀の娘・細川ガラシャにあたるキャラクター。ハリウッド映画『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』やイギリスのドラマ『Giri / Haji』などの出演で注目を集めるニュージーランド出身のアンナ・サワイが演じている。

 

樫木藪重(浅野忠信)
 虎永の側近。腕利きではあるが、野心家で悪名高く、本心がまったく見えないキャラクター。演じているのは、『マイティ・ソー』シリーズでハリウッドではおなじみとなった浅野忠信。ハリウッドでの時代劇は『沈黙-サイレンス-』、『47RONIN』にも出演。最近では北野武監督作『首』で黒部官兵衛役を演じたばかり。

 

石堂一成(平岳大)
 虎永と対立関係にある、五大老の筆頭の武将。虎永との対峙シーンはどれも緊迫感しかない、強烈なライバル関係。演じている平岳大は、日本の時代劇では『大岡越前』や『水戸黄門』などに出演しているが、今や国際派スターとして活躍。イギリスのドラマ『Giri / Haji』で主演を務め、大躍進を遂げた。

 

戸田広松(西岡徳馬 ※徳は旧字)
 虎永がもっとも信頼している親友の武将。虎永のよきアドバイザー的な存在だが、その笑顔の裏は!? 西岡徳馬は言わずとしれた日本の名優。大河ドラマをはじめとするテレビドラマはもちろん、映画、舞台、バラエティーまでマルチに活躍する大ベテランが、世界に知られるときがきた。

 

落葉の方(二階堂ふみ)
 太閤の側室。世継ぎの母として尊敬される一方、虎永の権力拡大に反対し、手段を選ばずに妨害工作をする。本作では物語の裏のキーパーソン。日本映画界を牽引する俳優であり、時代劇は『軍師官兵衛』や『平清盛』などの出演で知られる。『VIVANT』など現代劇のイメージが強い彼女の存在感が異彩を放つ。

2話にして見どころ満載、最後まで持続するスピード感で病みつき必至

 

 超大作級の予算をかけて紡ぎ上げた10話のミニシリーズ。配信開始時は2話がアップされるが、早く先が見たくなることウケアイだ。ちなみに最初の2話にして、主要キャラがほぼ全員登場するばかりか、圧巻の戦闘シーンや壮大なセット、怪しげな宣教師たちなどなど、本作の見どころとなるポイントが全部盛り。なのに、スピード感は最終話まで持続するので、海外ドラマファンならずとも病みつきになる人が続出するだろう。

(文:よしひろまさみち