日本が世界で一番;それを知らない

海外に住んでいる日本人”に聞いてみた「世界のリアルな住み心地」

クーリエ・ジャポン

Photo: Getty Images

 

 

 

「EXPAT by COURRiER Japon 海外で暮らしてみたら」は、世界各地に暮らす日本人がリアルな情報を発信するプラットフォームです。1月に掲載された投稿のなかから、注目の記事4本をご紹介します。

 

 

  【画像】バヌアツの人々が暮らす家

 

 

ベトナムでマラソンに挑戦

新年を迎えて、新たなことにチャレンジしようと目標を立てた人も多いのではないでしょうか。ベトナム在住の東加菜さんは、2024年の目標に掲げた「健やか(健全な目標に向かって、仲間と夢中になりながら乗り越える)」を実行に移すべく、さっそくホーチミンマラソンを走ってきたそうです。 東さんたちが参加したのは、ホーチミン市内の観光名所を巡る10キロのレース。 「ベトナム戦争終結の舞台としても知られる『統一会堂』をスタートし、ホーチミンのメインストリートであるドンコイ通りを抜けて、フランス・コロニアル建築で有名な『ホーチミン人民委員会庁舎』の美しいライトアップを目指した序盤戦。市民の台所で、ベトナム最大級の市場である『ベンタイン市場』を前に息切れがして歩きたくなった(ちょっと歩いた笑)中盤。サイゴン川とともに朝日を眺めながらOne more stride! と懸命に走った終盤。 早朝にもかかわらず家族や友人ママが駆けつけ、声援を送ってくれたラスト1キロのお陰で、ほどよい興奮と心地良い疲労感とともに爽快にゴールをすることができました」

バヌアツってどんなとこ?

ヨーロッパから南太平洋のバヌアツ共和国に引っ越したという、Maciさんから記事が届いています。日本人にとって「バヌアツ」は、あまり馴染み深い国ではないかもしれません。 「島ではほとんど日本人の観光客、住人を見かけることはありませんが、中国人はとても多く住んでいて商売を営んでいます。バヌアツはオーストラリア、ニュージーランドからは手厚い援助を受けていますが、中国が大型投資と開発を進めており、中国本土からのバヌアツ旅行客を、年間50万人見込むなど、バヌアツ政府と中国は蜜月関係です。 また、中東各国もバヌアツに注目しはじめています。サウジアラビアとバヌアツはまだ外交関係を結んでいませんが、2030年の万博参加を呼びかけるために、2022年、観光大臣のアフメド・アル・ハティーブ氏がプライベートジェットでバヌアツに訪問をしています」 また、美しい手付かずの自然が広がる一方で、生活の基盤を築くのは一筋縄でいきそうにはありません。 「私たち外国人が首都のポートヴィラで過ごす住まいは、ホテル、アパートなどと契約をしなくてはならず、なかなか自分たちに合うものが見つかりません。洗濯機がついていない、水回りが不出来、大量の虫が死んでいるのを見ると住みたくなくなる……。そして、物価が大変割高です。島国なのでほとんどのものを輸入品に頼り、水とパン、ローカル野菜しか手頃に買えるものはありません」 とはいえ、「キレイな空気と水、夜空に燦然と輝くたくさんの星、ラグーンに反射する眩しい朝日で起床」と、都会の生活では得られない贅沢も味わえるのです

 

 

 

憧れだけでは生きられないシリコンバレー

米国・サンマテオ在住のEllyさんは、シリコンバレーの「レイオフ」事情を伝えてくれています。 Ellyさんいわく、2023年には15万人もがシリコンバレーでレイオフされ、1月にも「グーグル」と「eBay」がそれぞれ1000人を解雇したそうです。グーグルでエンジニアとして働くEllyさんの友人も例外ではなく、彼もレイオフの対象となってしまったのだとか。 「解雇はメールで告げられ、それぞれの解雇条件を提示されるそうです。人にもよるようですが、約4ヵ月~1年もしくはそれ以上の給与パッケージを貰い、『サヨウナラ』という感じみたいです。彼は、グーグルに入るために、約3ヵ月間毎日入社のテスト対策を勉強し、念願で入ったこともあり、悔やまれるばかりでした。ただ、レイオフをされてから約3ヵ月は、改めてほかのグーグルのポジションにチャレンジさせてもらうこともできるそうです」 まさに、毎日がサバイバルゲームのような状態。 「日本は、一度入社すればある程度長期的な雇用も確保されます。海外のこのようなサバイバルライフと比べると、従業員が守られている日本の制度は従業員側にとって魅力的でしかありません。 一方で、競争が生まれにくくなったり、そこまで頑張らなくても雇用が確保されたりすることによる個人と会社成長の鈍化など、イノベーションが生まれにくくなるのも事実かもしれません」

イタリアの村に日本代表がやってきた!

クリスマスを終えて「閑散期」を迎えた、イタリアの南チロル。そんな期間に開催されたビッグイベントを、美波ラーナさんが報告しています。ドロミテといえば、ウィンタースポーツが有名で、2026年には冬季オリンピックもおこなわれるそうです。 「雪質もヨーロッパでは屈指のパウダースノーだといわれている。そもそもこの南チロルの住民が住んでいる平均標高は約800メートル。この時期は、雪とは切っても切れない。 山間部の地域では、住民には特別にリフト券やらスキー割引などがある。私の住む低地でも小学校や中学校から週に1度、バスで上のほうまで行って、子供たちはスキー教室に参加する。週末に1日スキーやスノボをはじめ、小さな子供でも簡単にできるソリ滑りなども一般的な雪遊びとなっている」 そんな南チロルで開催されたのが、女子アイスホッケーU18の世界大会。参加国6ヵ国のなかに、日本も入っていたそうです。 「約一週間の大会期間中は、いつものオーガニック店のお兄ちゃんたちの姿が見えなかった。 『みんな例のアイスホッケーのボランティアに行っているから一週間は店に顔は出さないよ』 と店主のおばちゃんに言われた。これこそ地元を挙げた一大イベントである」 さらに、この世界大会で日本代表は見事に優勝したのだとか。 「あっという間に熱戦の日々は過ぎ、オーガニック店のお兄ちゃんたちも店に戻ってきて、いつも通り働いている。春の訪れを祝うカーニバル祭りまでここ低地ドロミテの村々はしばらくお休みだ」 「EXPAT by COURRiER Japon 海外で暮らしてみたら」では、世界中から執筆者を募集しています。ぜひ、こちらからご応募ください。

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