オープンハウスが1兆円企業に、「駅チカ・手頃価格」マンションが業績押し上げ

星野 拓美

 

日経クロステック/日経アーキテクチュア

 

 

1997年の創業以来、急成長を続けてきたオープンハウスグループが、ついに売上高1兆円企業への仲間入りを果たした。2023年11月14日に発表した23年9月期決算(連結)で、売上高が前期比20.6%増の1兆1484億円となった。同社の21~23年度の中期経営計画「行こうぜ1兆!2023」で示した目標を達成した。

 営業利益は前期比19.2%増の1423億円。東証1部(当時、現在は東証プライム市場)に上場した13年9月期以降、11年連続で増収増益を果たした。

オープンハウスグループの連結売上高・営業利益の推移。金額は1億円未満を切り捨てて表記した(出所:オープンハウスグループの決算短信などを基に日経クロステックが作成)

オープンハウスグループの連結売上高・営業利益の推移。金額は1億円未満を切り捨てて表記した(出所:オープンハウスグループの決算短信などを基に日経クロステックが作成)

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 戸建て住宅関連事業やマンション事業、収益不動産事業など全部門で増収増益となった。特に好調なのはマンション事業で、売上高は前期比100.4%増の1249億円、営業利益は同136.0%増の251億円だった。オープンハウスグループ経営企画部は、「需要が強い中で、利便性が高くかつ比較的価格が安い物件を多く供給できた。商品性の高さが消費者に受けた」と分析する。

 同社のマンション事業の特徴は、駅から徒歩5分前後の利便性の高いエリアに、1~2人世帯向けのコンパクトな物件を開発する点だ。23年9月期は、東京メトロ神楽坂駅から徒歩1分、平均価格9000万円台の「オープンレジデンシア神楽坂ファースト」(東京都新宿区)や、JR大宮駅から徒歩6分、平均価格5000万円台の「オープンレジデンシア大宮フロント」(さいたま市)などを供給した。

 新型コロナウイルス禍が追い風になった。「従来、駅に近い土地にはビジネスホテルが立つことが多かった。新型コロナ禍でホテルの供給が減った分、利便性の高いエリアで土地を安く仕入れることができた」(同社)

売上高1兆円企業の仲間入りを果たしたオープンハウスグループ(写真:日経クロステック)

売上高1兆円企業の仲間入りを果たしたオープンハウスグループ(写真:日経クロステック

 

 

オープンハウスが1兆円企業に、「駅チカ・手頃価格」マンションが業績押し上げ | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)