歩行「1日60分以上」、筋トレ「週2~3回」で健康に 国が推奨へ
健康づくりのための身体活動・運動ガイドについて議論する厚生労働省の検討会=2023年11月27日午後2時31分、東京都千代田区、神宮司実玲撮影
成人は1日60分以上の歩行、筋トレは週2~3回――。
厚生労働省の専門家検討会は27日、
健康づくりのために推奨される
身体活動・運動の目安となるガイド案
をまとめた。
改訂は10年ぶり。
身体活動や運動量が多い人は少ない人と比べ、循環器病やがん、うつ病、認知症などの発症・罹患(りかん)リスクが低いことが報告されている。 ガイド案は、科学的根拠をもとに子ども(18歳未満)、成人(18歳以上)、高齢者に分け、推奨する具体的な内容を示した。個人差もあるため、強度や量を調整し、できることから取り組むよう求めている。
歩行やそれと同じ程度の活動について、
成人は「1日60分(1日約8千歩)以上」、
高齢者は「1日40分(1日約6千歩)以上」を推奨する。
歩行以外には、
卓球やテニス、水泳などの様々なスポーツのほか、階段の昇降や風呂掃除といった日常生活の動きも例示した。
腕立て伏せや
スクワット、
マシンなど一定の負荷のかかる筋力トレーニングは、
成人、高齢者ともに「週2~3回」を推奨。
高齢者は、
ダンスやラジオ体操、ヨガなども含め、
安全に配慮し転倒などに注意する。
筋トレの実施により、
死亡や心血管疾患、がん、糖尿病などのリスクが、
10~17%低くなるとの報告もある。
子どもは、
国内でのデータが乏しいため、
少し息があがる程度の活動を「1日60分以上」や、
有酸素運動など強めの活動を「週3日以上」とする
世界保健機関(WHO)のガイドラインの推奨内容を参考として示した。
朝日新聞社