火山噴火の恐れで避難の住民、数分間の一時帰還 アイスランド
アイスランド・レイキャネース半島のファグラダールスフィヤットル山付近から流れ出る溶岩(2021年4月6日撮影、資料写真)。【翻訳編集】 AFPBB News
【AFP=時事】
アイスランド南西部の町で、火山噴火の恐れがあるとして住民に避難指示が出されている。
当局は13日、
住民に自宅への一時帰還が認められたと明らかにした。
約4000人が暮らすグリンダビーク(Grindavik)では、
地下でマグマが広がっており、
地震が続いている。
複数の専門家が火山噴火の可能性を警告し、
11日未明に避難指示が出された。
アイスランドには33の活火山がある。
当局は非常事態を宣言し、
近隣の町に避難所と支援センターを開設した。
AFP記者は
首都レイキャビクから南西へ40キロ離れたグリンダビークで、
地震活動により道路や建物に被害が出ている様子を目にした。
警察や市民保護当局が警戒に当たる中、
住民は貴重品を取りに数分間だけ自宅に戻ることが許された。
AFP記者によると、
住民は家具や絵画などを車いっぱいに積んで持ち出していた。
中には、羊を運び出している人もいたという。
ある住民は12日、
「絶望し、気が動転し、悲しんでいる。自分の家を築こうと費やしてきた時間や労力を思うと、ただ悲しい」と話した。
英ランカスター大学(Lancaster University)の
火山学者、デービッド・マッガービー(David McGarvie)氏は、
こうした避難はまれだと話す。
マッガービー氏によると、
「アイスランドで大規模な集落全体が避難したのは、50年前の1973年にヘイマエイ(Heimaey)島で起きた噴火以来」だという。
グリンダビークは、ファグラダールスフィヤットル(Fagradalsfjall)火山があるレイキャネース半島(Reykjanes Peninsula)に位置している。
ファグラダールスフィヤットル近郊では、
2021年3月、22年8月、23年7月に噴火が発生。
ただし、いずれもインフラ施設や市街地から離れた地点だった。
【翻訳編集】 AFPBB News
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