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神戸山口組の井上組長との盃写真を入手 「ルフィ連続強盗・特殊詐欺」の上役が利用したヤクザ・パワー

 

 

神戸山口組の井上邦雄組長(他の写真を見る)

ルフィとヤクザとのつながり

 自称「ルフィ」が統率するグループによる連続強盗・特殊詐欺に絡んで、「指示役」とされる4人がフィリピンから強制送還され、逮捕・起訴された。特殊詐欺では60億円以上が奪われたと警察トップは会見で明らかにし、強盗事件では被害者が殺害されるなどしている。犯罪規模の大きさから暴力団の関与が疑われてきたが、その関係がより明確になってきたという。実情を知る人間から情報提供を受けた、元山口組系義竜会会長の竹垣悟氏(現在は、暴力団組員の更生を支援するNPO法人「五仁會」を主宰)が解説する。

 

 

 

【写真を見る】驚きの井上組長との盃シーン、最高幹部が集まってルフィの上役を囲む

 

 

 

 

 過去に特殊詐欺に関与したとして窃盗容疑などで逮捕・起訴されたのは、渡邉優樹(38)、今村磨人(38)、藤田聖也(38)、そして小島智信(45)の4被告。

「一味の特殊詐欺の実態をよく知っていた人物が語ったところによると、グループを統率するさらなる上役として、序列の順にA、B、そしてCがいるそうです。Cは4被告のうち渡邊被告と親しく、同じ北海道出身。Cは6代目山口組の3次団体の幹部と深い間柄だということで、ヤクザとのつながりを強く推認させる話をしてくれました」

 と、竹垣氏。

 

特殊詐欺グループ

 

ナンバー3のC(他の写真を見る)

ナンバー2について

 前回の記事でも触れた通り、序列トップのAは徳島県出身の50代前半の男で、表向きフィリピンで日本料理店のオーナーを務める一方で特殊詐欺に手を染めていて、収入の大部分はそちらだという。

 特筆すべきは反社との関係だ。

「神戸山口組の井上邦雄組長と盃をかわしているということでした。Aのフィリピンの自宅には結構な大きさに拡大された井上組長のポートレイトが飾られており、見た者はAと神戸山口組とは一心同体だとの認識を持つことでしょう。神戸の威を借りてビジネスを進めてきたように映ります」(同)

 続いて、ナンバー2のBについて触れてもらおう。

「50歳で彼もまたフィリピンで日本食レストランを経営しています。かなりの金満家で、Bの兄弟分がフィリピン・日本間のカネの運び役をしていたとのこと。その兄弟分は、福岡に本部を置く神戸山口組傘下の2次団体に籍を置いていたことがあるそうです。ある事件を起こしたが不起訴になり、その後、フィリピンに渡ったと言っていました」(同

 

 

 

井上組長との盃に同席

 写真で確認できるように手首まで刺青を入れているBは、「DRAGON○○」などと、○○の部分に自分の名前を入れたロゴのようなものを所有車にペイントしたり、左手の親指と人差し指との間に刺青にして入れていたりしていたという。

 先に触れたように序列トップのAは井上組長と盃をかわしているのだが、その席には当然ながらBもいた。

「神戸山口組からは若頭で俠友会の寺岡修会長(肩書きはいずれも当時)、若頭補佐で黒誠会の剣政和会長(同)、そして同じく若頭補佐で2代目英(はなふさ)組の藤田恭道組長が集合写真に収まっていました」(同)

 組長のみならず組織のナンバー2、最高幹部が列席する状況について、竹垣氏はこう分析する。

「組をあげてAと盃をしているという風に見えますよね。写真からはAの活動は神戸山口組のフィリピン支部として認められているかのような印象を受けます。ただ、暴力団組織なら普通は稼いだカネの一部を上納、つまり井上組長に届けるはずなのですが、それは一切していないと聞きました」(同)

捜査当局が注目

 

特殊詐欺グループ

 

序列トップのA(他の写真を見る)

 どういうことか。

 盃をかわした当時の神戸山口組は今とは違って力がまだあった。そこをAが利用したという面が強いのが実態ではないか、と竹垣氏は語る。

「Aとの盃は“裏盃”と呼ばれるようなもので、Aは神戸山口組に正式に所属しているわけではないようです。むしろAやB、そしてCは井上組長との関係を笠に着てビジネスを展開してきたのでしょう。近づいてくる人を来る者拒まず、で受け入れて盃を交わしていると、ヤクザの方が大変な目に遭う時代と言えるかもしれないですね」(同)

 竹垣氏は最後にこう言う。

「誰もがわかっていることですが敢えて申し上げると、一味に対する追及も大事ですが、その上部組織を摘発しない限り、今回の事件解決はとても望めない。加えて、新たな特殊詐欺・強盗事件が起こる可能性もあります」(同)

 一連の情報はもちろん警察にも提供されている。強盗事件の実行犯が“自供”をしても、それを裏付ける証拠の確保に手間取っている中、ひとつの突破口となり得るということで捜査当局が注目しているのは間違いない。

 

特殊詐欺グループ

 

井上組長との盃事の場面(他の写真を見る)

 

特殊詐欺グループ

 

井上組長や当時の寺岡若頭ら神戸山口組最高幹部とAとの集合写真(他の写真を見る)

 

特殊詐欺グループ

 

Aの自宅には井上組長のポートレイトが(他の写真を見る)

 

井上組長による破門状

 

井上組長による破門状(他の写真を見る)

 

神戸山口組の井上組長が子分に見せた愛ある“状”

 

神戸山口組の井上組長が子分に見せた愛ある“状”だという(他の写真を見る)

 

 

デイリー新潮編集部

 

 

 

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「日本全国の任侠界の平和を願う」 6代目山口組と神戸山口組との抗争平定に浮上した九州ヤクザ

デイリー新潮

九州4社会

初代太州会の太田州春会長

 

 

 

 

 4代目道仁会(本部:福岡県久留米市)の小林哲治会長といえば、神戸山口組の井上邦雄組長に対して、「白旗をあげるように」と説得工作を行ってきた人物として、ヤクザ業界界隈ではよく知られた存在である。この道仁会と、彼らがメンバーである九州4社会という枠組みへの注目度が今高まっているのだという。なぜか――。

 

 

 

  【写真を見る】驚きの井上組長との盃シーン、最高幹部が集まってルフィの上役を囲む

 

 

 

 

 4代目道仁会の小林会長はこれまで陰に陽に、神戸山口組にアプローチし、6代目山口組との抗争をソフトランディングさせるべく動いてきた1人だ。何の狙いも脈絡もなく仲介の労を取ることはヤクザの世界ではありえないとの指摘もあるが、本人は意に介さず「平和外交」に精勤する日々なのだという。 「今もなお、井上組長への説得のタイミングをうかがっていると聞いています」  と、竹垣悟氏(NPO法人「五仁會」主宰)。

4代目太州会の存在

 なかなか白旗をあげないどころか、時間をかけてこう着状態を続けることで6代目の代替わりを誘い、何らかの勝機を見出そうとしているともされる井上組長。説得・仲介を担える勢力として、4代目道仁会単体のみならず、道仁会が所属する九州4社会の存在がクローズアップされているという。 「九州4社会は4代目道仁会のほか、3代目熊本會、4代目太州会、そして5代目工藤會で構成されています。彼らが謳っている目的は、九州だけでなく日本全国の任侠界の平和を願うということのようです。その点で言うと小林会長の行動はそれなりに理解できますし、九州4社会がクローズアップされる理由があるかと思います」(同)  そもそも一般人からすればどの口で「平和を願う」などと言うのか、というところだろうが、あくまでも彼らの目的は「任協界の平和」実現。したがって和平に動くことは当然であるし、それは結果的に社会にとってもプラスだという主張も可能ではある。  とはいえ、4社会のうち5代目工藤會は、総裁と会長が殺人罪などで起訴され、1審で死刑・無期懲役の判決を受け、控訴審が進行中で、仲介どころではないはずだ。  そこで新たに存在感を示しているのが4代目太州会なのだ、と竹垣氏は指摘する

 

 

 

5代目工藤會に対しても

 太州会は筑豊一帯を地盤にし、九州のライオンと呼ばれていた太田州春会長が戦後に立ち上げ、炭鉱のみならず芸能や飲食店などの経営権を持つコングロマリット的な組織だった。  1981年には、韓国から覚醒剤を密輸して全国に売りさばいていた九州侠友連合会との抗争が勃発。太州会からはヤクザの代名詞とされるブルドーザー特攻が繰り出された。 「当時特攻をして長期服役を経た日高博会長がいまなお会長を務めています。全国唯一の特定危険指定を受けている5代目工藤會に対しても、組員が世の中から排除されすぎないよう踏みとどまるべく適宜アドバイスしていると聞いています。そして、6代目山口組と神戸山口組との抗争を見苦しいと捉える勢力がヤクザの中にいることも事実でしょう」(同)  このあたりの動きもあって、日高会長の名がヤクザ界再編のキーマンとして浮上しているというのである。抗争は始めるよりも終わらせるほうがはるかに困難なのは世の常だが――。

 

 

 デイリー新潮編集部

 

 

新潮社

 

「日本全国の任侠界の平和を願う」 6代目山口組と神戸山口組との抗争平定に浮上した九州ヤクザ(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース