「DAC内蔵キーボード」などユニークな製品も

<ヘッドフォン祭>FIIO、音質も使い勝手もさらに強化されたデスクトップストリーマー「R9」/iBasso、ローム製DAC搭載のドングル型アンプ「DC-Elite」

2023/10/28編集部:成藤 正宣

 

<ヘッドフォン祭>FIIO、音質も使い勝手もさらに強化されたデスクトップストリーマー「R9」/iBasso、ローム製DAC搭載のドングル型アンプ「DC-Elite」 - PHILE WEB

 

ポータブルオーディオイベント「秋のヘッドフォン祭 2023」が、本日10月28日にステーションコンファレンス東京にて開催された。多数のオーディオメーカーが新製品を携え出展している。本記事では、多数の参考出展が用意されたエミライ/MUSINブースの模様をお伝えする。
 

■エミライ

エミライは、FIIOブランドから今回も多種多様な参考出展を行った。いずれも国内展開について詳細は未定だが、今冬の発売が見込まれており、参考として国外価格がアナウンスされた。

世界に先駆け公開となったのが、卓上DAC/ヘッドホンアンプ「K9 AKM」。既存モデル「K9」をベースに、DACチップをESS「ES9068AS」2基からAKM「AK4191」+「AK4499EX」の“セパレートDACソリューション”に変更したモデルとなる。

「K9 AKM」のデモ機は、内部が見える透明パネル仕様で展示


DACからヘッドホンアンプ部まで一貫した完全バランス設計や、THX社と共同開発したヘッドホンアンプ回路「THX-AAA 788+」を搭載する点はベース機と共通だが、筐体側面にはポータブル機器との接続用にUSB Type-Cポートが追加されている。また価格も手頃になるとのことで、海外では499.99ドルで販売されている。

国内初公開の製品が、デスクトップオーディオシステム「R9」。Androidプレーヤー/ヘッドホンアンプ/プリアンプ/Bluetooth送受信など様々な役割を1台に集約したオールインワン・オーディオ「R7」の上位モデルとなり、海外では1499ドルにて販売される。

「R9」(左)は、従来モデル「R7」(右)からDAC/アンプなど音質面はもちろん、ディスプレイや入出力端子も強化


主な強化点として、DACチップはESS「ES9038PRO」を2基搭載。ヘッドホンアンプ回路には引き続きTHX社と共同開発した「THX-AAA 788+」を採用するが、今回なんと8ch分も搭載することで、最大7Wの大出力を確保しているという。新たにHDMI端子も搭載し、接続機器の種類もさらに豊富に。ほか、ディスプレイの表示領域も拡大している。

背面にHDMI端子が追加され、外部モニターとの接続などもより簡単に


ひときわユニークな出展品目は、DAC/アンプを内蔵したキーボード「KB3」。側面に4.4mm/3.5mmヘッドホン出力とボリュームコントロールノブを搭載し、文字入力とオーディオ再生を1台でまかなえるアイテムだ。海外価格は150ドル。

キーボードにDAC/アンプやボリュームコントロールを内蔵した「KB3」


DACチップはシーラスロジック製「CS43131」を2基内蔵。キーボードとしてはメカニカル式キースイッチを採用し、スイッチごとつけ外しや交換ができるホットスワップに対応する。音質への影響にも配慮してか、打鍵音を低減する構造も備えている。

ほかにも、Bluetoothアンプ「BTR15」や、DAC/アンプ「KA13」といった参考出展が目白押し