ロシアから距離置くセルビア、ウクライナ侵攻で同盟関係に亀裂

Misha Savic、Andrea Dudik

  • クリミア、ドンバスはウクライナの領土-セルビア大統領

  • ロシアとの関係は良好だが、全て支持するという意味ではない

Aleksandar Vucic, Serbia's president, during an interview in his office in Belgrade,  Jan. 17, 2023. 

Aleksandar Vucic, Serbia's president, during an interview in his office in Belgrade,  Jan. 17, 2023. 

 Photographer: Oliver Bunic/Bloomberg

ロシアにとって欧州の中で最も親密な同盟国の一つ、セルビアがロシアと距離を置こうとしている。ウクライナでの戦争によって両国関係だけでなく、両国の指導者間にも亀裂が生じている。

  セルビアのブチッチ大統領は17日、首都ベオグラードでインタビューに応じ、ロシアのプーチン大統領によるウクライナでの領有権主張を否定し、長引く戦争の「最悪の事態はこれからだ」と述べた。ブチッチ氏は過去数年でプーチン氏と何度も会談し、直接会話できるようロシア語も学んだが、最近は「何カ月も」プーチン氏と話していないという。

Serbia's President Aleksandar Vucic Interview

ブチッチ大統領(1月17日)

Photographer: Oliver Bunic/Bloomberg

  ブチッチ氏(52)は「極めて初期の段階から、われわれはロシアのウクライナ侵攻を支持することはできないと述べてきた」と語り、「クリミアもドンバスもウクライナの領土であり、今後もそうだ」と続けた。

  セルビアは歴史的に東西間で自国の地政学的、経済的利益のバランスを取ろうとしてきた。しかし同氏の発言からは、ロシアのウクライナ侵攻後にそうした姿勢が徐々に変化していることが分かる。これは、ロシアの孤立化を図る欧州同盟国にとって大きな意味を持つ。

  ブチッチ氏は欧州連合(EU)加盟が自身の最終目標だと語るが、コソボ独立を認めない方針をロシアが支持しているほか、かつて自国が経済的に孤立した経験があることから、対ロシア制裁には反発している。またロシアがセルビアに天然ガスを市場価格より安く販売しているという背景もある。

  しかし、セルビアがロシア指導部を完全に支持していると考えるのは誤りだとブチッチ氏は語る。「われわれは伝統的に良好な関係にあるが、ロシア側の決断を全て、もしくはその大半を支持するという意味ではない」と言明した。

  経済的に見ても、セルビアは何年も前からロシアの軌道から外れている。セルビアの対外貿易に占めるロシアの割合は約6%。EUが圧倒的に大きなパートナーだ。また昨年末には財政安定のため、国際通貨基金(IMF)から24億ユーロ(約3350億円)の資金を、関係を深めているアラブ首長国連邦(UAE)からは10億ドルの融資を確保した。

Serbia's Trade | Russia is behind China and both are dwarfed by the EU

 

 

 

 

 

 

ロシアから距離置くセルビア、ウクライナ侵攻で同盟関係に亀裂 - Bloomberg

 

 

 

 

 

 

 

===========================================================================

 

西バルカン諸国、EU加盟には独自の単一市場創設を=欧州委員長

ロイター

欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は16日、西バルカン6カ国のEU加盟について、まず6カ国が改革を実行し、独自の単一市場を創設する必要があると訴えた(2023年 ロイター/Florion Goga)

 

 

 

 

[ティラナ(アルバニア) 16日 ロイター] - 

 

 

欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は

16日、

 

西バルカン6カ国のEU加盟について、

 

まず6カ国が改革を実行し、

 

独自の単一市場を創設する必要があると訴えた。

 

 

 西バルカン諸国の地域協力強化を目指すドイツ主導の取り組み

「ベルリン・プロセス」

の首脳会議が開かれたアルバニアの首都ティラナで記者会見を行った。 

 

 

EUは数年前に6カ国の加盟を約束したが、

既加盟国の消極姿勢に加え、

6カ国が改革を行っていないために、

加盟手続きは進んでいない。 

 

 

 

フォンデアライエン氏は

「われわれは、西バルカン諸国の潜在力を活用し、欧州単一市場(EU)加盟に近づけなければならない」と訴えた。

 

 

 同氏は、

財・サービスの移動、

交通、

エネルギー、

デジタル市場などの

分野で

 

EUが西バルカン諸国に市場を開放するなどの成長計画を実施するには、

 

これら諸国自体による抜本的な改革が必要だと強調。

 

 

西バルカン諸国が独自の単一市場を創設すれば、

6カ国の経済は

合計10%押し上げられるとの見通しを示した。

 

 「改革を行えば、EUが投資のための資金を提供する」とも述べた。 

 

会議に出席したドイツのショルツ首相は、

6カ国が単一市場の創設に向けて前進すれば

「EU基準に大きく近づくだろう」と訴えた。

 

 

 西バルカン諸国は

 

アルバニア、

 

ボスニア、

 

コソボ、

 

モンテネグロ、

 

北マケドニア、

 

セルビアの6カ国。

 

このうちセルビア、アルバニア、北マケドニアは昨年、

3カ国の国民が身分証明書を示すだけで自由に各国間を移動できるようにする合意に調印した

 

西バルカン諸国、EU加盟には独自の単一市場創設を=欧州委員長(ロイター) - Yahoo!ニュース