SONY NW-A300実機レビュー コンパクトなのに驚くほど高音質で機能も進化した!?

  1. NW-A300シリーズ
  2. NW-A300シリーズの外観
  3. NW-A300シリーズの別売りケース
  4. NW-A100シリーズとNW-A300シリーズのスペック比較
  5. NW-A300シリーズの音質について
  6. NW-A300シリーズの操作性について
  7. 高音質の秘訣
  8. 筐体について
  9. まとめ

 

 

NW-A300シリーズ

A300シリーズは64Gの「A307」と32Gの「A306」があり、コンパクトで人気の高いA100シリーズの後継機にあたります。A100シリーズとほとんどサイズは変わらずに、コンパクトなまま更なる高音質を実現しています。

64GBモデル NW-A307の商品ページはこちら

32GBモデル NW-A306の商品ページはこちら

NW-A300シリーズの外観

カラーラインナップはブラック・ブルー・グレーの三色展開。片手に収まってしまうほど非常にコンパクトで薄い、カードサイズです。

 

背面は波状のデザインのパネルで、

上がA100、下がA300

上がA100、下がA300

 

3.5mm 4極イヤホンジャック、ストラップホールやmicroSDスロット、充電口はプレイヤーの底面にまとまっています。

NW-A300の底面

NW-A300の底面

 

コンパクトですが画面はギリギリまであるため、操作しやすい印象です。

 

iPhone13とのサイズ比較

若干iPhone 13よりも厚みがありますが、大きくは変わりません。縦は大幅にNW-A300シリーズの方がコンパクトです。

iPhone 13とNW-A300のサイズ比較

iPhone 13とNW-A300のサイズ比較

 

NW-A300シリーズの別売りケース

シリコンケース【CKM-NWA300】

スタンダードで使いやすいケースです。

CKM-NWA300とNW-A300

CKM-NWA300とNW-A300

CKM-NWA300の背面

CKM-NWA300の背面

CKM-NWA300の正面

CKM-NWA300の正面

 

ホコリが付きにくく、なめらかな質感の特殊コーティングが施されています。

 

CKM-NWA300をNW-A300 に装着した状態、背面

CKM-NWA300をNW-A300 に装着した状態、背面

CKM-NWA300をNW-A300 に装着した状態、背面

CKM-NWA300をNW-A300 に装着した状態、正面

CKM-NWA300をNW-A300 に装着した状態で引っ張ってみる

CKM-NWA300をNW-A300 に装着した状態で引っ張ってみる

 

全体的に触り心地が良く、持ち運びや操作がしやすそうな印象です。

シリコンケース【CKM-NWA300】の商品ページはこちら

 

 

ソフトケース【CKS-NWA300】

手帳型の高級感がある外観です。スタンドとして横置きでも使えます。

CKS-NWA300とNW-A300

CKS-NWA300とNW-A300

CKS-NWA300とNW-A300

CKS-NWA300とNW-A300

CKS-NWA300を開いてみる

CKS-NWA300を開いてみる

CKS-NWA300を持った感じ

CKS-NWA300を持った感じ

CKS-NWA300背面

CKS-NWA300背面

 

 

前面も保護されるため、持ち出す際には安心して使用できます。

CKS-NWA300をNW-A300に装着してみた

CKS-NWA300をNW-A300に装着してみた

CKS-NWA300をNW-A300に装着した右側面

CKS-NWA300をNW-A300に装着した右側面

 

動画を見る際や作業するときに手元に立てて置けるため、利便性に優れています。

 

ソフトケース【CKS-NWA300】の商品ページはこちら

 

 

外観を前作NW-A100シリーズと比較

デザインはかなり似ていて、サイズもほとんど同じ大きさです。

左がA100 、右がA300

左がA100 、右がA300

 

 

ボタンは配置は変わらずにボリュームボタンの形状のみ変わっています。

左がA100、右がA300

左がA100、右がA300

 

 

 

背面はツルっとした質感から波状に変わっています。

上がA100、下がA300

上がA100、下がA300

 

 

NW-A100シリーズとNW-A300シリーズのスペック比較

■ 前モデル(NW-A100 series)との製品比較表
型番 NW-A300 series NW-A100 series
Android OS Android 12 Android 9
容量 64/32GB 64/32GB/16GB
最大再生時間 最大36時間 最大26時間
充電時間 約3.5時間(満充電)
約3時間(約80%まで充電)
約5.5時間(満充電)
約4.0時間(約80%まで充電)
ハイレゾ・ハイレゾワイヤレス 対応 対応
フルデジタルアンプ S-Master HX S-Master HX
DSEE Ultimateによるアップスケーリング ヘッドホン:有線およびワイヤレスヘッドホン接続時に対応
音楽サービスアプリ:W. ミュージックアプリおよびその他の音楽サービスアプリに対応
ヘッドホン:有線ヘッドホン接続時のみ対応
音楽サービスアプリ:W. ミュージックアプリのみ対応
楽曲入手 ストリーミング:対応
ハイレゾストリーミング:有線およびワイヤレスヘッドホン接続時に対応
ストリーミング:対応
ハイレゾストリーミング:有線ヘッドホン接続時のみ対応
画面サイズ 3.6型 (9.1cm) 3.6型(9.1cm)
端子 USB Type-C USB Type-C
外形寸法(幅×高さ×奥行/mm) 約56.5 x 98.4 x 11.8 約55.9 x 98.9 x 11.0
重量 約113g 約103g

DSEE Ultimateが進化

A100シリーズでは、アプリはW. ミュージックアプリのみ、有線ヘッドホン接続時のみでしたが、A300シリーズではすべてのアプリ、ワイヤレス接続時にも使用可能になりました。ワイヤレスでも有線でもアップスケールされた高音質のサウンドが楽しめます。CD音源のアップスケールアルゴリズムが強化されています。

再生時間、充電時間が進化

最大連続再生時間が26時間から36時間に10時間も伸びたにもかかわらず、充電時間は5.5時間から3.5時間に短縮されています。より短い充電時間で、より長く楽しめるようになりました。

 

NW-A300シリーズの音質について

想像の斜め上を行くパワー感。コンパクトさと高音質を両立しています。低域が元気な印象で、音がぼやける感じがなく、クリアでフレッシュな聴き心地を味わえます。音の分離感も良く、左右の広がりや空間の広がりが印象的です。

 

 

NW-A300シリーズの操作性について

ユーザー目線での使いやすさも追及、向上されています。UIが改善され、フリックによる曲送りなどの操作やアプリの一覧、設定などの操作も可能になりました。

 

 

高音質の秘訣

上位機種やフラグシップで培われた技術や素材を惜しみなく採用しています。

金を含んだ高音質はんだを全接点で採用。小さな音を描き出す力、広がり、音の定位感が向上します。


上位機種の設計開発でパーツを変えて音がどのように変わったか、どう向上したかを理解し、それをNW-A300にも取り入れています。

 

基板のレイアウト、配置を最適化しノイズを最小限にすることでS/N比を向上しています。

筐体が小さいので、ひとつひとつの配置も重要で難しいんですね。

 

低抵抗保護回路搭載の専用バッテリーも搭載。電源周りをよくすることでボーカルや楽器の透明感の向上につながります。

筐体について

本体の筐体素材や作りで音質は変わります。本体の素材には高剛性な削り出しのアルミシャーシを採用

アルミの押出材から削り出す手法で作った本体のキャビネットにより、低抵抗、低域の音質向上が見込めます。

 

ヘッドホンジャックに3.5mm4極を採用しています。4極にすることで左右のグランドを強化。上位機種と共通のグランド分離により、低音が良くなります。クリアで力強くフレッシュな低域が楽しめます。

 

まとめ

コンパクトなのに驚くほど高音質で機能も進化した、まさにコンパクトDAPの新たな代表格ともいえるプレイヤーです。

ワイヤレス製品との相性も更に向上し、有線だけでなくワイヤレスでも高音質を楽しめる、利便性抜群の製品です

 

#SONY NW-A300実機レビュー コンパクトなのに驚くほど高音質で機能も進化した!? - イヤホン・ヘッドホン専門店eイヤホンのブログ (e-earphone.blog)

 

 

 

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音楽専用機だけの“沼音”の世界へ誘う。ソニーが音楽の感動体験をもっと身近に

2023/09/26PHILE WEB ビジネス編集部・竹内純

 

 

VGP2023 SUMMER
受賞インタビュー:ソニーマーケティング


ソニーのウォークマン「NW-A300シリーズ」がVGP2023 SUMMERでポータブルオーディオ大賞を、モニターヘッドホン「MDR-MV1」がヘッドホン大賞を受賞した。完全ワイヤレス「WF-1000XM5」、ポータブルシアターシステム「HT-AX7」など、その後も注目の新商品が続々と登場。「情報発信の強化と体験環境の整備・充実が大切」と語るソニーマーケティング・大北大介氏に、ポータブルオーディオ市場のさらなる盛り上がりへ向けた意気込みを聞く。


ソニーマーケティング株式会社
プロダクツビジネス本部
モバイルエンタテインメントプロダクツビジネス部
統括部長
大北大介


プロフィール/1999年 ソニーマーケティング株式会社入社。国内や北米でテレビ、デジタルイメージング、モバイルオーディオなど幅広くプロダクツマーケティングを担当。2023年よりモバイルエンタテインメントプロダクツビジネス部の統括部長に就任。現在に至る。
 

■大事なのは伝え方。新規のお客様へ体験価値の啓発に手応え


―― 本年1月に発売された「NW-A300シリーズ」がVGP2023 SUMMERでポータブルオーディオ大賞を受賞されました。おめでとうございます。2019年11月2日に発売された「NW-A100シリーズ」から、約3年を経ての市場導入となりました。

ソニーのウォークマン「NW-A300シリーズ」がVGP2023 SUMMERでポータブルオーディオ大賞を受賞


大北 NW-A100シリーズをご愛用のお客様からは、さらなる高音質化やバッテリーをはじめとする機能・性能の改善について数多くの声が寄せられていました。ウォークマンのファンに、新製品を定期的に出し要望にお応えしていくのは重要な使命のひとつです。

また、昨今ワイヤレスヘッドホンユーザーが非常に増えていくなかで、音楽専用機をまだ使ったことがない新規のお客様に対して、スマートフォンの音も確かにいいのですが、それとは一味違った上のレベルにある体験価値や音楽の楽しみ方を伝えたい強い想いがNW-A300シリーズには込められています。

―― 音楽専用機ではソニー「ウォークマン」がシェアで7割以上を占めており、お客様を唸らせる製品はもちろんのこと、スマートフォンで何ら不満を感じていない人に、音楽専用機との違いをどう理解いただくか。高いハードルですが、重要なテーマになります。

大北 スマートフォンの音が悪いわけではないので、一筋縄にはいきません。まずは“音楽専用機”とはそもそもどういうものなのか。ひとつのアプローチの仕方として、どんな魅力があり、体験価値が得られるのかを、音楽関係者や声優の方とタイアップして動画をつくり、WEBサイトやSNSを中心に発信しています。

「沼にはまる」という言葉が流行っていますが、NW-A300シリーズの発売と同時に「沼音(ぬまサウンド)」という言葉を使って、ウォークマンで聴く音というのは単なる高音質ではなく、沼にはまるような一種独特な特別な音の体験“沼音”の世界があるんですという発信も始めています。もちろん、実際に聴いていただかないとわかりませんから、弊社直営店のソニーストアをはじめ、全国の家電量販店さんを中心に、店頭で試聴いただける環境の整備にも力を入れています。

―― ここまでの新規層開拓の手応えはいかがですか。

大北 計画を上回る販売台数で好調に推移していますが、なかでも新規のお客様の割合が前モデルのNW-A100シリーズを大きく上回っています。ノイズキャンセリング搭載完全ワイヤレス型ヘッドホン「LinkBuds S」のCMにアイドルグループを起用していましたが、発売がほぼ同時期だったことからNW-A300シリーズにも起用したところ、相乗効果がありました。

アニメファンからの支持も高く、注目を集めるトリガーのひとつです。いわゆる推し活などで、そこに音楽というエッセンスがあると、通常のスマートフォン以上の体験を求めて音楽専用機を新規に買われる傾向が見受けられます。

普段スマートフォンで聴いていて、初めてウォークマンを体験されたお客様が「スマホで聴こえなかった音が聴こえる」と目を丸くしていたという話をお聞きしました。われわれがお客様に伝えていきたい音楽専用機の価値とは、まさにそうしたところ。デジタル音源だからどれも同じなのではなく、再生機によって表現されるポテンシャルは異なってきます。われわれの伝え方が大事ですね。

―― VGP2023 SUMMERの審査会では、NW-A300シリーズと同時発売の上位モデルNW-ZX707、どちらも素晴らしい商品ですが、NW-A300シリーズを推す声が多数を占めました。ひとつひとつのパーツやはんだにまでこだわったクラスを超えた音の作り込みや、新規層のお客様に代表される若い方に対しては、スマートフォンに比べて音が良いことがNW-ZX707よりわかりやすく表現されていると評価する声がありました。

大北 あまりマニアックに言い過ぎてもいけないし、一方、そうしたところから生まれてくる効能もきちんと伝えたい。新規のお客様に対してどこまでアピールしていくべきか、線引きのバランスは大変難しいなかで、パーツやはんだについてご評価をいただけたのは大変うれしいですね。

―― ポータブルオーディオ市場全体では縮小傾向にあります。

大北 買い替えのお客様に引き続きご愛用いただくと同時に、新規のお客様に対して音楽専用機の魅力をお伝えしていきます。興味・関心を抱いていただける兆しが見えてきており、まずは業界を下げ止めるところまで持っていきたいですね。
 

■プロだけでない、オーディオファンからも大人気の「MDR-MV1」


―― ヘッドホン大賞には、数あるヘッドホン製品のなかから「MDR-MV1」が選出されました。開放型の常識を覆す低音のポテンシャルや360 Reality Audioなど、革新性の最も大きな商品として審査会では満場一致でした。

大北 音源の種類が多様化するなか、立体音響のコンテンツを作るのに適したモニターヘッドホンが世の中にはまだ存在しません。そこで、制作サイドのニーズに応えて、主に立体音響のコンテンツの制作者をサポートするデバイスとして開発されたのがMDR-MV1です。

ヘッドホン大賞を受賞したソニーのモニターヘッドホン「MDR-MV1」


密閉型ではなく、ヘッドホン内部の反射音を低減する背面開放型音響構造を採用することで、立体的な音響空間での正確な音像定位による優れた空間表現を可能としました。開放型は空間の再現力や音の響きに優れる一方、低音がどうしても弱くなる欠点が指摘されていますが、専用のドライバーユニットや振動板を新たに開発して、十分な量感の低音域再生を実現しています。クリエイターの方たちからも高い評価をいただき、販売計画を大きく上回り、販売も非常に好調です。

―― モニターヘッドホンとしては、1989年に発売された「MDR-CD900ST」、2019年に発売されたハイレゾコンテンツの制作に適した「MDR-M1ST」に続き、今回の立体音響の制作に配慮した「MDR-MV1」の登場となりました。

大北 MDR-CD900STもまだまだ現役です。制作現場で想定している用途がそれぞれ違いますから、「MDR-MV1」が新たに加わり、親子以上の年の差がある三兄弟となりますが、持ち味を生かし、引き続きスタジオでご愛用いただきたいですね。

また、制作者やプロ向けのモニターヘッドホンとして開発を行いましたが、実は一般のオーディオファンの方にも高い支持をいただいています。純粋に開放型ヘッドホンとしての音のレベル、特に空間再現力のクオリティに高い評価が集まり、数多くのオーディオファンにご購入いただいています。

見逃せないのがイヤーパッドの装着性に対しても「気持ちいい」「疲れない」と高評価をいただいていること。スエード調の人口皮革と低反発の厚みのあるウレタンフォームを採用し、ヘッドホンそのものの質量も220gと大変軽くなっています。

「MDR-MV1は数多くのオーディオファンにもご購入いただいています」


―― 一般のオーディオファンに向けた今後の展開についてはいかがですか。

大北 まずはしっかりとクリエイターの世界で定評を得ること。WEBサイトではその評価をインタビュー記事として掲載させていただいており、実際に使われているプロが語る声から、オーディオファンの方に興味を持っていただけるようなアプローチを行っています。主要家電量販店の旗艦店や全国5店舗のソニーストアでは、MDR-MV1をご体感いただける環境を整えています。

―― ウォークマンと連携した提案も楽しみですね。

大北 お客様のオーディオに対する感度やご予算にあわせて、MDR-MV1であれば、NW-ZX707やNW-WM1Aと組み合わせて。一方、ポータブルオーディオ大賞をいただいたNW-A300シリーズはWF-1000XM5などと組み合わせて、ヘッドホンのユーザーに対して「専用機のウォークマンを使ってみませんか」というアプローチを行っていきたいと考えています

 

【インタビュー】音楽専用機だけの“沼音”の世界へ誘う。ソニーが音楽の感動体験をもっと身近に - PHILE WEB