全米でコロナ感染が再び増加傾向、新たな変異株「BA.2.86」への警戒も

ロイター

 

夏が終わりに近づくにつれ、ニューヨークをはじめとする全米での新型コロナの感染者数が再び増加傾向に転じている。

 

また、「BA.2.86」と呼ばれる新たな変異株も出現し、専門家の間で懸念が高まっている。われわれはどの程度警戒すべきなのだろうか。 

 

全米で再び新型コロナの感染者数が増加している。

 

ニューヨークでは1週間ごとの感染者数が

前月は250人であったのに対し、

8月は750人と急増した。 

 

 

一方関係当局は、

 

新型コロナの新たな変位系統の追跡を試みている。

われわれはこの状況を心配すべきなのか? <新たな変異株は脅威なのか> 専門家の間で懸念が高まっているのは、BA.2.86と呼ばれる新たな変異株だ。これまでに報告された症例はわずかだ。

 

要するに、このBA.2.86が重篤な症状を引き起こす可能性があるかどうかを知るには時期尚早だと、専門家らは話す。 

 

ニューヨーク市立大学公衆衛生大学院のデニス・ナッシュ教授はこう話す。 

「まだ詳細は分かっていない。わかっていることは、この新しいBA.2.86が例えば現在の免疫を回避して感染を拡大させる可能性があること、また、最近見られた変異株よりも重篤化する可能性があることだ」 

 

米疾病対策センター(CDC)は、

この新たな変異株はワクチン接種や過去の感染によって免疫を獲得していても感染する確率がこれまでの派生型よりも高い恐れがあるとしている。

 

 <最近の傾向は> ここ数カ月、

エリスと呼ばれる新たな変異株に関連する症例が増えている。

エリスは、2021年11月に出現したオミクロン株の派生型だ。

 

 

 だが医師によると、

エリスの患者はパンデミック初期に治療した患者ほど重篤ではないという。

 

ロングアイランド・ジュイッシュ病院のデイビス救急部副部長はこう話す。 

「体の痛みや発熱を訴えてくる患者もいるが、多くの場合は症状が出ていることさえも気づかず、全く無関係の症状でやってきて感染が見つかるというケースが多い」

 

 

 

 CDCのウェブサイトに掲載されているデータによると、

全米の新型コロナによる救急外来受診や入院の数は依然少ない。

だが7月初旬から増加傾向にある。 

「非常に注意深く事態を見守っている。秋になるにつれて気温も下がり、学校も再開する。地域感染が急増することが予想される。そのため、われわれは懸念を持ってこの事態を注視している」(ナッシュ教授)

 

 <対策は> CDCによれば、

新型コロナから身を守る方法に変わりはない。

医師によると、特に最後の接種から時間が経っている場合など、

新たな変異株から身を守るうえで追加接種が効果的だとしている

 

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