フルトン撃破で井上尚弥が2階級4団体王座統一王者に前進、しかし「男子第1号」は4日後のメガマッチ次第

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7月25日(火)、

井上尚弥が東京・有明アリーナスティーブン・フルトンを8回TKOで下し、

WBC・WBO世界スーパーバンタム級王座を獲得、4階級制覇を成し遂げた。

 

 

試合後、

WBA・IBF同級王者マーロン・タパレスと

年内の4団体統一戦実現へ向けて握手をかわした。

 

 

これにも勝利すれば、2階級目のアンディスピューテッド王者となるが、「男子第1号」の肩書の行方は4日後のメガマッチ次第となる。 

 

 

 

【動画】8回TKO勝ちも納得? スティーブン・フルトンvs井上尚弥を数字で紐解く|By The Numbers

 

 

 

 

井上尚弥が8回TKOで4階級制覇、タパレスとの年内4団体統一戦に前進

『ザ・モンスター』井上尚弥がまたしても偉業を成し遂げた。バンタム級における世界主要4団体時代では日本人初・アジア人初のアンディスピューテッド王者になってからわずか半年で、ひとつ上のスーパーバンタム級での新たな挑戦に漕ぎ出した。しかも転級初戦からWBCとWBOの2団体王者スティーブン・フルトンへの挑戦だった。 

 

 

 

試合2日前には、フルトン陣営が井上のバンデージの巻き方について難癖をつけた。

 

 

日本で行われる試合は世界戦であっても日本ローカルルールで実施されるのが慣例だが、『スタッキング』(必要以上に包帯とテープを重ねて拳を堅くする行為)を暗に指摘された井上陣営は、

 

あえてフルトン陣営に合わせ、国際ルールの巻き方を採った。 

 

そうした「場外戦」を経てリングで対峙した井上と王者フルトンだが、体格差はほとんど感じさせなかった。最序盤は、これまでポイントで有利を取られたラウンドがないという技巧派フルトンだけに、井上の高速パンチをいなすディフェンススキルを確かに見せていた。しかし、インとアウトの脚の動きも速い井上に対し、ジャブを当てることにも苦労し、攻め手を欠いた。 5回、6回にはフルトンも井上のパンチに慣れてきた印象もあったが、ポイントで絶対的に優位になれるほどの流れは作れなかった。8回が40秒を過ぎたところで、井上の右ストレートでフルトンがグラつくや、左の追撃で最初のダウン。再開後もここが決め時と睨んだ井上の猛ラッシュに晒されたフルトンは立っているのがやっと。コーナーに追い込まれたところでレフェリーがストップしたが、井上は正しく獰猛なモンスターのようだった。 8回TKOでの快勝で4階級目の制覇を達成した井上は、試合後、リングに上がったWBA・IBF王者のマーロン・タパレスに触れ、井上自身は2階級目の4団体統一戦の年内実現を提案。タパレスも快諾すると、このドル箱カードをプロモートするであろうTop Rank社総帥のボブ・アラム氏は満面の笑みを浮かべて2人の王者との3ショット記念撮影に収まった。 6月の時点で、WBAはこの日の試合の勝者とタパレスの4団体統一戦について承認しており、ほかの3団体も追随するだろう。あとは日程と場所となるが、

 

タパレスが欧米でネームバリューのないフィリピン選手であることを考えると日本での開催になる可能性が高い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

男子初の2階級目の4団体王座統一は、4日後にクロフォードが先を越す可能性も

2階級目のアンディスピューテッド王者は、4団体時代において女性ボクサーではクラレッサ・シールズがすでにミドル級とスーパーウェルター級で達成しているが、まだ男性ボクサーでは達成者が居ない。 元クルーザー級アンディスピューテッド王者のオレクサンドル・ウシクは、2021年9月にアンソニー・ジョシュアからWBAスーパー・IBF・WBO世界ヘビー級王座を奪取したことで、「男性ボクサー第1号達成者」に最も近い位置にいた。ところが、WBC同級王者タイソン・フューリーとのマッチアップが難航し、未だに実現の兆しがない。 代わって現在最も達成に近づいているのが、4日後の7月29日にエロール・スペンス・ジュニアとウェルター級頂上対決を迎える、元スーパーライト級4団体統一王者のテレンス・クロフォードだ。この試合は世界のボクシングファンが長らく待ち望んでいたメガマッチであり、井上 vs. フルトン戦以上に注目されている試合である。現WBO世界ウェルター級王者のクロフォードが勝てば、WBA・WBC・IBFタイトルと統一し、2階級目のアンディスピューテッド王者になり、井上の先を越すことになる。 クロフォード vs. スペンスがどういった結果になるにせよ、この多団体時代において、2階級目の4団体統一戦実現だけでも偉業だ。2023年末、井上尚弥がまたひとつ偉業を打ち立てることになるのか注目となる。

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