大麻リキッド」販売か、電子たばこ二十数店を一斉捜索…商品から違法成分検出
全国の店舗で違法な「大麻リキッド」を販売している疑いが強まったとして、厚生労働省の各地の麻薬取締部(麻取)が今月20~21日、電子たばこ販売グループの二十数店舗を大麻取締法違反(営利目的譲渡)容疑で一斉捜索したことが捜査関係者への取材でわかった。捜索前に麻取が入手した商品から大麻の違法成分が検出されたという。
捜査関係者によると、捜索を受けたのは、「グッドチル」の店舗名で電子たばこ関連商品を販売しているグループの東京、神奈川、大阪、広島などにある二十数店舗。
各店舗では、大麻の幻覚成分を濃縮した液体「大麻リキッド」を含む電子たばこ用リキッドを1点あたり1万数千円程度で販売していた疑いがある。
麻取はグループの商品を捜索前に入手して成分鑑定を実施。特定の商品から、違法な大麻成分「テトラヒドロカンナビノール」(THC)が検出されたため、一斉捜索に踏み切った。
捜索の結果、この商品が大半の店舗から計約140点押収されたという。麻取は、いずれも違法成分を含んでいる疑いがあるとみて鑑定を進めている。
グループはウェブサイト上で「日本最大の合法大麻屋」を自称し、「違法な成分は入っていない」として集客していた。「初心者向け」や「上級玄人向け」など様々な商品を販売し、違法成分が検出された商品については「最上級の配合」「完全玄人向け」などとうたっていた。
サイトでは、神奈川県藤沢市の店舗が「本店」となっている。グループの運営に携わっているという男性は24日、取材に「捜索を受けたのは事実。商品は米国から入荷したもので、THCが入っているとは知らなかった」と話した。麻取は今後、各店舗の営業実態や、違法性の認識などについて詳しく調べる。
大麻は近年、若い世代を中心に蔓延(まんえん)が深刻化している。「健康に害がない」といったネット上の誤った情報を信じる若者が少なくない実態が背景にあり、厚労省や警察は啓発や取り締まりを強化している
「大麻リキッド」販売か、電子たばこ二十数店を一斉捜索…商品から違法成分検出(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース