製作者の「意図」通りの音の再現を目指す
パイオニア、11.4chAVアンプ「VSA-LX805」。スタジオレベルの高品質パーツを採用
2023/06/14編集部:松永達矢
ティアックは、国内販売代理店を務めるパイオニアより11.4ch AVアンプ「VSA-LX805」を7月29日(土)に発売する。価格はオープンだが、直販価格は470,800円(税込)。
11チャンネルアンプすべてにおいて同じクオリティの「Multi Channel Stereophonic Philosophy」を継承したAVアンプ。最新技術とスタジオレベルの高品質な回路を駆使し、製作者の「意図」通りの音の再現を目指し、スタジオチューニングで培ったノウハウを惜しみなく投入したとアピールする。
11.2chすべてにESS製「SABRE 32 UltraDAC ES9026Pro」を使用。コンデンサーには透明感と開放感のある高音質化を実現するため、ルビコン社との共同開発による「PML MUコンデンサー」を採用した。加えて「低ESRコンデンサー」を搭載することで、デジタル回路部の信号処理精度の向上と高S/Nを獲得。情報量に満ちたサウンド再生を実現させた。
音質面のこだわりとして、HDMIやネットワークなどのデジタル部から発生するノイズのアナログ段への干渉を防ぐクリーングランド設計を採用。重心を落とした安定のサウンドを実現させた。さらに、デジタル回路用のカスタムコンデンサーを用いることで、表現力が向上したと説明する。
デジタルノイズのアナログ段への干渉を防ぐため、クリーングランド設計を採用
室内音響最適化ソリューション「Dirac Live」を標準で搭載。複数のリスニングポイントを測定することで、広いエリアのスイートスポットを実現できる。また、FIRフィルターにより、空間の反射音を含めた周波数特性・位相特性を補正し、音の定位、明瞭さ、リスニングエリア全体の音響特性を改善する。ブランド独自の音場補正技術「MCACC Pro」も搭載する。
有償オプション「Dirac Live Bass Control」では、サブウーファーを含めて室内の音響を最適化。スピーカー間の位相を相関的に調整することで、全ての場所で同時に一貫した低音域のレスポンスを得ることができるとアピールしている。
独自の音質改善機能として、コンテンツに含まれるLFE成分の遅れや位相の反転をリアルタイムで解析し、自動的に解消するAuto Phase Control Plusを搭載。低域の力感、躍動感を忠実に表現する。Infoキーで調整量を確認できる。
ネットワーク音声のマスタークロックをDACの高精度発振器に乗り換えさせることで、信号経路で生じるジッターを大幅に低減するPQFA(Precision Quartz for File Audio)や、パイオニアBDプレーヤーと連携するジッターレス伝送機能PQLSも引き続き搭載する。
立体音響フォーマットはDolby Atmos、DTS:X、IMAX Enhancedをサポート。映像面では、HDMI入力7系統の内、6系統が8K/60HzまでのHDMI2.1対応。HDRフォーマットは、HDR10+、HLG、Dolby Visionに対応する。
Bluetoothは4.2に準拠、aptX HD コーデックによる低遅延・高音質再生を可能にした。ワイヤレスプロトコルはChromecast built-in、Air Play2に対応。Spotify connect、 Amazon music HD、 Deezer HiFiなどのストリーミングサービスも楽しめる。また、ファームウェアアップデートにより、Auro 3DとRoon Readyもサポートする。
定格出力は220W×11チャンネル(1kHz、全高調波歪率0.7%以下、6Ω、非同時駆動)、140 W×11チャンネル(20Hz - 20,000Hz、全高調波歪率0.08%以下、8Ω、2チャンネル駆動時)、実用最大出力は260W×11チャンネル(1kHz、全高調波歪率10%、6Ω、非同時駆動)。対応スピーカーインピーダンスは4 - 16Ω。消費電力は945W。外形寸法は435W×185.5H×468Dmm、質量は21.5kg
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Dirac Liveを標準搭載
オンキヨー、11.2ch対応の最上位AVアンプ「TX-RZ70」。“ブランド史上最高峰の音質”を提供
2023/06/14ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
ティアックは、ONKYOブランドの最上位AVアンプとなる「TX-RZ70」を7月29日より発売する。価格はオープンだが、ティアックストア直販価格は437,800円(税込)。
すでに海外で今年春に発表されていたモデルが、国内でも正式に展開される。ONKYOが長年培ってきたダイナミックオーディオアンプ技術をベースに、新たなシンメトリック構造を採用。「ハイカレント3段ダーリントンアンプ」「低NFB回路」「全チャンネルVLSC」などを進化させ、クリアで正確な音像を再現。そのサウンドは「ONKYO AVアンプ史上最高峰の音質」だとしている。
電源部には18,000μFの大容量カスタムブロックコンデンサを搭載し、高い瞬時電流供給能力を実現している。また東信工業と共同開発した音響コンデンサ、アンプ部には東芝製のバイポーラトランジスタなど、ハイカレントを実現する高品位パーツを採用。ヒートシンクへのパワートランジスタの固定には制振効果の高い銅ビス、銅メッキワッシャーを採用している。
DAコンバーターには全チャンネルにESSのES9026Proを搭載。ローパスフィルターの後段に独自開発のアナログ波形発生回路VLSD(Vector Linear Shaping Circuritry)を採用する。これにより、DACチップから送られる信号からパルスノイズを除去し、純粋なアナログ信号のみ生成、音楽の持つ情報量を最大限に引き出すとしている。
ディスクリートで構成された「ハイカレント3段ダーリントンアンプ」を搭載
またルーム補正技術としてDirac Liveを標準搭載。複数のリスニングポイントを測定することで、広いエリアのスイートスポットを実現するとともに、時間特性を最適化することでエリア全体の音響特性を改善できる。オプションの「Dirac Live Bass Control」(有料ライセンスが必要)では、サブウーファーも含めた最適化が実現できる。
Dolby Atmos、Dolby True HD、Dolby Digital Plus、DTS:X、Auro-3D(要ファームウェアアップデート)などのサラウンドフォーマットをサポート。IMAX Enhancedにも対応し、ホームシアターサウンド認定の世界基準THX Certified Selectを取得している。
ネットワーク再生では、Amazon Music HD、Spotify、Deezer HiFi、Radiko等に対応。さらにAirPlay2、Chromecast built-in、そして夏のアップデートでRoon Readyにも対応予定。DSD11.2MHzのネイティブ再生も可能。Bluetoothはapt-X HDをサポートする。
HDMIは入力7系統(リア6/フロント1)と出力3系統を搭載。背面のHDMI入力はすべてHDMI2.1に対応(8K/60p対応)、またDolby VisionとHDR10+にも対応する。
アナログ音声入力として4系統のRCAライン入力と1系統のMMフォノ入力を、デジタル入力としてUSB typeAと光、同軸デジタルを搭載。11chのRCAプリアウト端子を備えるほか、ゾーン2とゾーン3へのプリ/スピーカー出力も可能。フロントパネルにはヘッドホン端子も搭載されている。
サイズは435W×201.5H×480Dmm、質量は22kg。消費電力は945W
オンキヨー、11.2ch対応の最上位AVアンプ「TX-RZ70」。“ブランド史上最高峰の音質”を提供 - PHILE WEB