米上院民主党、「中国競争法2.0」を提案へ 技術流出の阻止目指す

 

 

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米ワシントンの連邦議会で2023年5月3日、記者会見をする上院民主党のシューマー院内総務ら=AP

 

 

 

 米上院民主党の主要議員らが3日、中国との競争に向けて、先端技術の流出阻止などを盛り込んだ法案の成立を目指す構想を発表した。昨年成立した半導体関連の大型法案に続く「中国競争法2・0」と位置づけ、中国への対抗策を超党派で推し進めたい考えを示した。  上院民主党トップのシューマー院内総務は「時間は我々の味方ではない。(中国の)習政権は米国に追いつき追い越せと日々努力している」と危機感を示し、超党派での協力を呼びかけた。  新たな法案では、先端技術や資本の中国政府への流出を制限することに重点を置く。「中国政府が我々のイノベーションや重要な技術を獲得し、盗み出すことを確実に阻止する」とシューマー氏は強調した。  バイデン政権は昨年、半導体をめぐる対中輸出の締め付けを強化したが、新法案では同様の取り組みを拡大する。また、米国内経済への投資を促進し、同盟国との連携も強めるという。  米議会は昨年、中国との競争でカギを握る半導体の生産強化に多額の補助金を出す「CHIPS(チップス)及び科学法」を超党派で成立させた。上院民主党は、今回の法案をその「第2弾」と位置づけ、同じように共和党の賛同を得たい考えだ。  新法案は、今後数カ月かけて取りまとめる。対中政策は両党の思惑が一致しやすい分野で、現時点では共和党の複数の上院議員から好意的な反応が寄せられているという。ただ、大型の歳出を伴う法案には強い抵抗も予想され、実際に超党派の支持を得られるかはまだ見通せない。(ワシントン=高野遼)

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