米地銀ファースト・リパブリック銀が破綻、リーマン以降で最大…預金14兆円流出
ニューヨークにあるファースト・リパブリック銀行の支店(4月28日)=ロイター
【ニューヨーク=小林泰裕】
米連邦預金保険公社(FDIC)は1日、
米地銀ファースト・リパブリック銀行(カリフォルニア州)が
経営破綻したと発表した。
3月に破綻したシリコンバレー銀行(SVB、カリフォルニア州)を上回り、
2008年のリーマン・ショック以降で最大の米銀破綻になる。
発表によれば、
米銀大手JPモルガン・チェースが
ファースト・リパブリック銀の事業を買収し、
預金や支店業務を引き継ぐとしている。
ファースト・リパブリック銀の資産規模は昨年末時点で約2100億ドル(約28兆円)で全米14位。
SVBの16位を上回る。
4月24日の決算発表で、
3月中旬以降、約1000億ドル(約14兆円)の預金が流出したと発表した。
市場予想を上回る預金流出だったことで信用不安が高まり、
発表後、ファースト・リパブリック銀の株価は約80%下落していた。
米国では銀行が破綻した場合、
1人当たり原則25万ドル(約3400万円)までの預金が保護される。
大口顧客が多いファースト・リパブリック銀は保護対象外の預金を多く抱えており、破綻を懸念した利用者が預金を引き出したことで資金繰りに行き詰まった。
米国では、米連邦準備制度理事会(FRB)が
進めてきた急速な利上げによって保有する有価証券の価格が下落し、
巨額の含み損が生じたことで
破綻に追い込まれる金融機関が相次いでいる。
3月にはSVBに続いて
シグネチャー銀行(ニューヨーク州)も破綻に追い込まれた。
経営不安が高まった
スイス金融大手クレディ・スイスは、
スイスの金融最大手UBSに買収されることが決まった
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