フランスの年金改革法が成立 抗議デモ激化、マクロン氏の求心力低下
パリで2023年3月19日、政府の年金改革に抗議する人たち=AP
フランスの国民議会(下院)で20日、内閣に対する不信任案が僅差(きんさ)で否決された。
マクロン政権が憲法の規定を使って
年金改革法案の採択を強行
したことに反発し、
野党が超党派で提出していた。
不信任案の否決で年金改革法は成立したが、
国民の反対は根強く抗議デモが激化している。
マクロン大統領の求心力低下は避けられそうにない。
【写真】パリで2023年3月19日、抗議している市民を取り押さえる警察官=AP
20日午後の採決では、下院の278議員が不信任案に賛成した。事前に賛成を表明していた右翼「国民連合」(RN)や左翼「不服従のフランス」だけでなく、年金改革を支持していた中道右派の共和党からも3分の1近い19議員が賛成した。
可決に必要な287議席まで9票差に迫った。
政権側は財政悪化の懸念を強調し、
受給開始年齢を62歳から64歳に
段階的に引き上げる
年金改革の必要性を訴えてきた。
しかし、ストやデモが全国で頻発。
ニュース専門局BFMTVが20日に公表した世論調査では、
回答者の68%が内閣不信任案に賛成した。
朝日新聞社
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