3区で異次元の走りを見せた岡山のドルーリー朱瑛里

3区で異次元の走りを見せた岡山のドルーリー朱瑛里

【都道府県対抗女子駅伝】中3・ドルーリー朱瑛里が衝撃の区間新! 練習メニューも自ら考案

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 楽しみな逸材が現れた。全国都道府県対抗女子駅伝(15日、たけびしスタジアム京都発着=9区間42・195キロ)の3区(3キロ)で、岡山のドルーリー朱瑛里(しぇり、津山・鶴山中3年)が区間新記録の9分02秒をマーク。衝撃の駅伝デビュー戦に、沿道からは大きな拍手が沸き起こった。

 都大路の主役は、15歳の中学3年生だった。ドルーリーが通う津山鶴山中の陸上部の女子部員は、3学年合わせてわずか3人。主要の駅伝大会は今回が初めてだった。だが、最初の1キロを2分55秒で入ると、最後まで攻めのレースを展開。17人抜きの快走で順位を38位から21位に押し上げ「今後の自信になる。大きい舞台での駅伝は始めてだったけど、楽しかったです」と満面の笑みを浮かべた。

 カナダ人の父と日本人の母の間に生まれたドルーリーは「走るのが好きだった」と小学4年から陸上を始めた。小学6年時に岡山県内の大会で優勝を果たすなど、実績を残してきた。しかし、昨年の同時期は貧血の影響もあり、都道府県対抗女子駅伝メンバーから落選した。そこで「しっかり栄養バランスの取れた食事を心がけて、いろんなもの食べるようにした」と食生活を改善し、体調面を整えた。

 両親に陸上の経験はない。それでも、ドルーリーはネット等の情報を取捨選択。自らに合ったメニューを考え、実行してきた。「スピード系でビルドアップ走とかをやったりして、ラストで走れるようにしている」と得意のラストスパートに磨きをかけ、群馬・大類中時代に不破聖衣来(現拓大2年)が記録した9分14秒の好タイムだけでなく、従来の区間記録だった9分10秒も上回る異次元の走りを見せつけた。

 シドニー五輪女子マラソン7位で岡山の山口衛里監督(50=天満屋女子ヘッドコーチ)も「中学生の走りではない」と絶賛するヒロイン候補。それでも、当の本人は「高校に行ってもインターハイに出場して、少しでも活躍することが目標です」と冷静沈着だ。焦る必要は全くない。己のペースで歩みを進めていく。

中西崇太

 

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