10代少女8人、男性を囲んで刺殺か カナダ・トロント

BBC News

10代少女8人、男性を囲んで刺殺か カナダ・トロント

 

 

 

カナダ・トロントで先月、ホームレスのシェルターで生活していた男性が殺害された。殺人に及んだとして逮捕・起訴されたのは、13~16歳の少女8人だった。警察は今週、男性の身元が判明したとして発表した。

 

 事件は昨年12月18日の深夜、トロント中心部で起きた。冷え込む中、男性は体を刺され、その後に病院で死亡した。 警察によると、男性は少女たちに囲まれるようにして襲われた。アルコール飲料を持っていたところを見られ、標的にされた可能性があるという。

 

 

 少女たちは、第2級殺人(計画性や共謀がみられない殺人)の罪に問われている。未成年のため、カナダの法律により、身元は明らかにされない。 当局によると、少女たちのうち3人は、以前も警察ともめ事を起こしたことがあるという。 

 

 

事件発生から3週間近くたった今月10日、トロント市警は被害男性をケン・リーさん(59)と発表した。 

 

 

 

■オンラインで知り合ったか

 

 警察によると、少女たちはオンラインで知り合い、襲撃の夜に集まった。直接会ったのは、そのときが初めてだった可能性があるという。 今回の事件にギャングは関わっていないとみられている。 

 

捜査に当たるテリー・ブラウン刑事は事件発生後、「特異な」襲撃だとの見方を記者団に示した。また、少女たちはトロントの別々の地域から中心部に集まったとした。

 

 

 警察は今月11日、リーさんが襲われた数時間前にも、公共交通の駅で最大10人の少女グループが数人に暴行をはたらいていたとし、被害者を探していると発表した。 警察は、それらの暴行事件がリーさんの事件に関係しているとは明言していない。

 

しかし、カナダのメディアは複数の警察関係者の話として、暴行事件に関わった少女たちがリーさん殺害事件の容疑者だと報じている。 

 

 

 

■衝撃が広がる

 

 リーさんの殺害事件は、トロントに衝撃を広げた。ジョン・トーリー市長は「深く憂慮している」と述べた。 市内のホームレスのコミュニティーと共に活動しているダグ・ジョンソン・ハトレム牧師は11日、リーさんを直接は知らないが、リーさんと付き合いのあった多くの人を知っているとし、BBCにこう述べた。 「彼はみんなからケニーと呼ばれていた」、「とても穏やかでやさしい人として知られていた」。 トロントでは、路上生活者に対する暴力や虐待が増加している。同牧師によると、リーさんの殺害事件で、路上生活者は怒りや動揺を抱えているという。 リーさんの家族によると、リーさんは昨秋、「不運に見舞われ、人生を立て直そうと決意して家を出た」という。 (英語記事 Police name man allegedly stabbed to death by girls)

(c) BBC News

 

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