「子どもを体罰で育てて後悔しています」30歳をすぎた娘たちに「子どもは欲しくない」と言われ愕然、母親に厳しい声

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(※画像はイメージです)

 

 

 

 

子どもが言うことを聞かないとき、暴力をふるってしまったことはありますか。「子育てでの体罰を後悔している」という母親の嘆きが話題になっています。

 

 

 

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■「子供を体罰で育てて後悔しています。」

 

 娘二人を育てたという女性の投稿が批判を浴びています。件の投稿は、女性向けサイト「発言小町」(2022年11月12日付)に載ったトピック。「子供二人(女性)を体罰で育ててしまいました」という文章で始まり、「私はそうでもなかったのですが、主人の体罰がひどく、同居していた主人側の両親も眉をひそめるほどで、義母が主人を窘めたことも」あったと自身の子育てを振り返ります。 娘さんたちは現在30代半ば。大人になってから、「子どもの頃は辛かった」「お父さんの怒鳴り声とお母さんの金切り声ばかりで、家の中が暗かった」「家の中でいつも緊張して過ごした」と、幼少期に受けた体罰がいかにつらいものだったかを投稿主に何度も伝えたといいます。すると投稿主は、娘たちからこのように言われたことを「とても傷付きました」と表現。「大人になった子供にこのようなことを蒸し返して言われる辛さは格別です」とも綴っています。 投稿主が過去の行いを後悔している理由は、既婚者になった娘たちが夫婦関係は良好にもかかわらず「子どもは欲しくない」と言っていることにあるといいます。 「私と主人が『子供がいることは幸せで、子供のいない人生など考えられない』と説得しましたが、先述のようなことを言われ、さらには『お父さんもお母さんも、子育てが楽しいようには見えなかった』『来世では、自分好みの子供をもうけて、ストレスなく子育てして、幸せになってね』とも言われて愕然としました」 「そこまで夫が大好きなら、夫の子供を産みたくなりそうなものですが、もし、体罰による子育てが原因で子供を持つ気がなく、子供を持つ幸せを味わえないとしたら、親としては居たたまれなくなります」 そして投稿主は、「今から時間は戻せませんが、子供がまだ30代のうちに何とか解決できないか」と、アドバイスを募っています。 しかし150件を超えるコメントが寄せられたこのトピックに、投稿主に同調する声は寄せられませんでした。 

 

 

 

 

 

■「娘たちに謝罪すべき」 まず、体罰は暴力であるということ。

 

子どもたちに暴力をふるっていたのは父親であったとしても、止めずにいた母親にも責任があるという厳しい指摘が相次ぎました。 「暴力を止めないだけでなく、隣で金切り声上げてたんですね。そうなったらもう両親共に敵でしかないですよ」 「暴力ですよね。躾とか言うなら、言葉で十分です。言って聞かせるのが教育でしょう。(中略)その事実はどんなに心が痛くても認めてください。あなた方は子供を暴力で制圧した」 また、自身が幼少期に体罰を受けていたという人々からの率直な声も多く寄せられました。 「当時暴力を受けていたお子さんはいたたまれないどころではなかったでしょうに、誰にも相談出来ずただ耐え忍ぶだけしか出来ずに本当に辛かったと思います。私も幼少期に毎日殴られながら育ってきたのでよくわかります」 「同じような親に育てられました。そして親のことは大嫌いです。親も年老いて変わったかなと思ったら、全く変わってないということが分かったので、絶対に許すことはないと思いました」 「私も教育や躾、お前の為という体罰を毎日受けて育ちました。そして10代後半には結婚出産はしないと決めて貫き通しています」 「暴力と怒鳴り声ばかりが響く家で育った者です。あれ程怖い思いをした子供だったのに、大人になるまで、なってからもずーっと子供が嫌いです。自分のように愚かな子供だと余計にです。辛い思いをした分、子供には優しくならなきゃいけないのに。子供を見るだけで、イライラするんですよ。結局子供を作るのは諦めました。絶対良い親になれないと思ったからです。兄弟の一人も自分がされて嫌だったはずの暴力を振るい離婚しています」 親から直接暴力をふるわれたことはないものの、親同士が通報されるほどの激しい喧嘩を繰り返す家庭で育ったというユーザーは、「父親が家に帰宅する度に、子供ながらに緊張と不安で下痢と嘔吐でした。今でもそれは大きなトラウマです。34年生きた今でも忘れられません」と、薄れない記憶に苦しんでいると綴りました。 投稿主へは、事実を認め、謝罪すべきだとの意見が多数。 「時間は戻せないとか、昔の話だとか言っていないで、土下座して謝罪するべきです」 「当時を反省したいのなら素直に謝ってお子さんの不満や無念な思いを受け入れて上げてください。何を言われてもひたすら謝って許して貰えなくても謝ることです。二度と干渉せず、お子さんたちの幸せを見守って上げてください」 「まず謝って、お子さんたちの価値観を学び、互いに尊敬できる関係をここから作っていく、ほかに出来ることありますかね」 「トピ主さんのやるべき事は、子作りを勧めることではなくて、過去の行いを謝罪することではないですか?(中略)誠心誠意謝って、良い親では無かったけれど幸せな子育てだったと伝えてあげたらどうでしょう」 「後悔してるんですよね? 娘たちの気持ちを変えたいんですよね? それならやるべきは『説得』ではなく『謝罪』ではありませんか?」 「後悔しても取り返し付かないけど、人としての心があるなら後悔しながら生きて」 そして、投稿主が形ばかりの謝罪ではなく、心から娘たちの意思を認めることができるよう、カウンセリングを受けるなどしてもいいのではないか――という親身なアドバイスも送られました。 

 

【読売新聞「発言小町」 2022年11月12日より】

 

 

 

 

 

 ■暴力に頼らない子育ては実現可能なはず 

 

体罰とは、教育のためという名目で、「身体に、何らかの苦痛を引き起こし、または不快感を意図的にもたらす行為」のことを言います。2020年4月施行の「児童福祉法」と「児童虐待防止法」に、体罰の禁止が新たに規定されました。 しかし、国際NGOセーブ・ザ・チルドレンが2018年に発表した、国内2万人のしつけにおける体罰等に関する意識・実態調査結果によると、程度の差はあるものの「体罰を容認する」という大人はなんと全体の60%近い結果となりました。 もしかしたら「軽く叩くくらいは体罰じゃないでしょ?」と思っている人もいるかもしれません。しかしたとえ軽くでも、お子さんを叩いて言うことを聞かせようとしたり、強く怒鳴ったりする行為は「体罰」です。 たとえば、「言葉で何度も注意したけれど言うことを聞かないので、おしりを叩いた」「大切なものにいたずらをしたので、長時間正座をさせた」「宿題をしなかったので、夕ご飯を与えなかった」といった行為も体罰にあたります。 暴力を使わないとしつけができないということは絶対にありません。体罰によらない子育ては可能です。子どもが良くない行動をしたとき、子どもの気持ちを聞き、なぜそんなことをしたのかを考えたり、そもそも叱らないで済むよう子どもがやりやすい環境を整えたり、子どもなりの気持ちを尊重して無理に言うことを聞かせようとしないなど、出来ることはたくさんあります。 必要であれば周囲にサポートを求め、体罰に頼らない子育てを広げていきましょう。 (マイナビ子育て編集部) ※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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