戸田建設の新社屋と隣のアーティゾン美術館でアート街区、1~6階と広場を立体連携
川又 英紀
日経クロステック
戸田建設は東京都中央区京橋1丁目で進めている自社ビルの建て替えを含めた大規模再開発において、隣接する高層ビルと共同で芸術文化の街区形成を目指している。2022年11月8日、24年9月に竣工予定の新社屋「TODA BUILDING(TODAビル)」の低層部で展開するアート事業の詳細を発表した。
新社屋「TODA BUILDING(TODAビル)」の低層部イメージ(出所:戸田建設)
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TODAビルは地下3階・地上28階建てで、高さは約165m。地上8~27階の高層部は、オフィス貸室総面積が約3万4527m2の賃貸オフィスフロアになる。一方、1~6階の低層部には現代アートやデザイン、ものづくりなどをテーマにした創作交流と情報発信の複合施設を設ける。日本橋や京橋エリアで働くビジネスパーソンや来街者が気軽にアートに触れられる場を創出する。
TODAビルの前に設ける広場のイメージ(出所:戸田建設)
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アート事業のコンセプトは「ART POWER KYOBASHI」。アーティストやキュレーターなどが集い、作品を創作・発表し、街で評価を受けて成長していくプログラムを構築する。24年のTODAビル完成に合わせて、アート事業のプログラムを本格始動させる。
TODAビルができる「京橋1丁目東地区」は都市再生特区制度を活用し、19年に完成した「ミュージアムタワー京橋」(永坂産業)とTODAビルのそれぞれの事業者が共同で「京橋彩区(さいく)エリアマネジメント」を設立している。
建設中のTODAビル(右)と「ミュージアムタワー京橋」(左)(出所:戸田建設)
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街区名を「京橋彩区」とし、JR東京駅にも近い立地に文化拠点を築く。地下2階・地上23階建てのミュージアムタワー京橋の低層部には、20年に「アーティゾン美術館」が開館している。
都市に開く美術館を複合
東京・京橋で、低層部に美術館を持つオフィスタワーが完成した。隣の戸田建設本社ビルも建て替えが進み、街区を再編して広場などを充実させる。「100年後も通用する建物」を目指し、先進的な技術の導入に挑んだ...
2020/03/12
24年11月のオープンを予定しているTODAビルは、敷地面積が6147m2、建築面積が約4679m2、延べ面積が約9万4813m2。構造は鉄筋コンクリート造、鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造、一部CFT柱。コアウオール免震構造を採用する。設計・施工は戸田建設だ。
旧TODAビルは20年に解体され、21年8月に敷地を東側に拡大。新TODAビルの建設が始まった。22年10月下旬時点では、地下躯体(くたい)の工事まで進んでいる。
TODAビルの建設状況1。22年10月下旬時点(写真:戸田建設)
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TODAビルの建設状況2。奥に見えるのが「アーティゾン美術館」が入居しているミュージアムタワー京橋。22年10月下旬時点(写真:戸田建設)
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TODAビルの建設状況3。22年10月下旬時点(写真:戸田建設)
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TODAビルの建設状況4。地下躯体工事の真っ最中だ。22年10月下旬時点(写真:戸田建設
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