レクサスなど高級車200台盗難か、新手口「キャンインベーダー」で…保管容疑で5人逮捕
盗難に遭った高級車を保管したとして、茨城県警や大阪府警などの合同捜査本部は7日、茨城県筑西市の自動車整備会社経営の男(50)ら5人を盗品等保管容疑で逮捕した。捜査本部は、「キャンインベーダー」と呼ばれる新たな手口で盗まれた約200台が茨城県内の倉庫に運び込まれ、輸出目的で解体されていたとみて実態解明を進める。
捜査関係者によると、男らは4月中旬、茨城県下妻市の倉庫で、大阪市内で盗まれたトヨタの高級車「レクサスLX」(約1000万円相当)を盗品と知りながら引き取り、保管していた疑い。倉庫は男らが盗難車を解体する「違法ヤード」として使われていた。
キャンインベーダーは、車の動きを制御する車載ネットワーク「CAN(キャン)」に侵入してドアロックを解除し、エンジンを起動させる手口。車のフロントバンパー付近にある配線に特殊な機器を接続することで短時間でシステムを乗っ取り、キーがなくても運転などを可能にする。
車の盗難は近年、電子キーが発する電波を増幅させるなどしてドアを開ける手口「リレーアタック」の被害が大半だった。その後、電波を遮断するケースでキーを管理する防犯対策が広がり、昨年頃から手口の主流がキャンインベーダーに置き換わっている。
捜査本部は、逮捕した男らが昨年以降、大阪や愛知などで盗まれたレクサスやランドクルーザーなど高級車約200台を違法ヤードで引き取っていた形跡を確認しており、解体後に海外に輸出していたとみている。車はいずれも数百万~1000万円超で、被害総額は10億円超に上る可能性が高いという。
盗みの実行役や車の運搬役は別におり、一部はすでに逮捕されている。捜査本部は7日、男の会社や下妻市の倉庫など関係先を捜索し、盗難車とみられる車を押収。キャンインベーダーによる被害車両には、特徴的な傷が残ることが多く、こうした痕跡も調べる
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