仏領ニューカレドニアに日本領事事務所 来年1月 中国の進出に対抗
外務省は来年1月、南太平洋にあるフランスの海外領ニューカレドニアに領事事務所を開設する。ニューカレドニアはインド太平洋の戦略的要衝で、近年影響力を強める中国に対抗する狙いがある。
ニューカレドニアはオーストラリアの東に位置する島で、世界的なニッケル産地。中国企業の現地進出が著しい。中国は経済を通じて先住民の独立運動に接近し、インド太平洋での中国包囲網を打破する意図があると指摘されていた。
領事事務所は政庁所在地ヌメアに設置。現在は日系人が名誉領事を務めるが、「戦略的な重要性を考えると、要員を置く意味は大きい」(外務省筋)と判断された。
ニューカレドニアには約1700人が駐留する仏軍基地があり、事務所設置は日仏防衛協力の深化の象徴ともなる。昨年9月には、海上自衛隊がヌメアに寄港し、仏軍と共同訓練を行っている。
ニューカレドニアでは昨年、独立の是非を問う3度目の住民投票が行われ、「仏領残留」が決まった。(パリ 三井美奈
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