米GDP5・7%増 2021年 37年ぶり高成長
【ワシントン=塩原永久】
米商務省が27日発表した2021年10~12月期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は、年率換算で前期比6・9%増だった。その結果、2021年通年の実質GDPは前年比5・7%増となり、7・2%だった1984年以来、37年ぶりの高成長となった。 21年のプラス成長は2年ぶり。20年は新型コロナウイルス禍の影響で3・4%減だった。21年は7~9月期を除く全ての四半期で6%を上回る高い成長率を記録。米国が世界経済を牽引(けんいん)する構図が鮮明だが、過熱気味の景気が高水準のインフレを招いている。 21年10~12月期は個人消費が3・3%増となり、7~9月期の2・0%増から伸びが加速した。設備投資が2・0%増。住宅投資は0・8%減と低迷した。 輸出は24・5%増とプラスに転換。輸入が17・7%増と大きく伸び、活発な経済活動を反映した。 21年10~12月期は新型コロナの新変異株「オミクロン株」の感染拡大と重なり、影響が出たとみられる。ただ、企業で在庫を積み増す動きなどもあり、市場予想の5・5%増程度を上回った