米でコロナ再拡大、オミクロンも 検査に大行列、公演中止も相次ぐ

朝日新聞デジタル

米ニューヨークの中心部には多くの新型コロナウイルスの検査場が設けられ、行列ができていた=2021年12月17日、藤原学思撮影

 

 

 

 

 米国で新型コロナウイルスの感染者数が再び急増している。11月下旬の感謝祭に伴う連休で人々の移動が活発になり、そこに変異株「オミクロン株」の感染拡大が重なったとみられる。影響は各所に広がっており、クリスマスを目前に控えて人出が増えるなか、さらなる感染拡大が懸念されている。  今月17日、金曜日の米ニューヨーク・マンハッタン。サンタ姿の男性がベルを鳴らし、木々は電飾で彩られている。華やかな中心部の目抜き通りを500メートルほど歩くと、新型コロナ検査のためのテントが11張りあった。そのすべてで行列ができている。  マーケティング会社勤務のサム・ションフェルトさん(23)は、1時間以上待って検査を受けた。特に症状はないが、知人が新型コロナに感染したという。「陽性ならスーパーに買い物にも行けない。ただただ怖い」  ニューヨーク市では最近、検査を希望する人が増え続けている。6日には1日当たり10万件を突破した。市によると、「毎日、パンデミックが始まって以来最多となる検査をしている」という。  検査数に対する陽性の割合も高い。11月上中旬は7日間平均で1%台だったが、今月14日に5%を超え、さらに高まり続けている。  そんな中で16日には、市から検査態勢のさらなる強化が発表された。また、市はマスク100万枚、家庭でできる検査キット50万個を配布するという。  感染拡大の影響は各所に出始めている。2016年にトニー賞11部門を受賞したミュージカル「ハミルトン」は17日の公演を中止した。ワクチン接種者の「ブレークスルー感染」が確認されたためという。劇場が並ぶブロードウェーの業界団体によると、15日は5公演、16日は6公演が中止された。  メトロポリタン歌劇場は来月17日から、スタッフや観客にワクチンのブースター接種を義務づける。発表では「オミクロン株の拡大が予想され、より高いレベルの警戒をするため」と理由を説明した。

朝日新聞社

 

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