BMW初の水素燃料電池車を公開 トヨタと共同でシステム開発
配信
ミュンヘン国際自動車ショーで初公開されたBMWの燃料電池車=ドイツ南部ミュンヘンで6日、横山三加子撮影
ドイツ自動車大手BMWは6日、同社として初めて市場投入する燃料電池車(FCV)「iX5ハイドロジェン」を初公開した。トヨタ自動車と共同開発した燃料電池システムを使用しているのが特徴。ドイツ南部ミュンヘンで7日から始まる国際自動車ショーに先立って報道陣に公開した。
FCVはトヨタやホンダといった日本勢が開発・実用化で先行する。BMWはトヨタと2013年に燃料電池分野などで提携しており、「iX5ハイドロジェン」は提携の成果となる。 欧州自動車各社は脱炭素を加速するために電気自動車(EV)シフトを急いでいるが、BMWはFCVも選択肢として開発を進めてきた。同社のスポーツタイプ多目的車(SUV)「X5」がベースで、22年後半に限定的な生産・販売を開始する予定。 水素が燃料のFCVは、水蒸気しか排出しない環境性能の高さのほか、燃料の補充も数分で済むなどのメリットがある。一方で水素ステーションの整備などが普及に向けた課題となっている。 BMWのオリバー・ツィプセ社長は6日、脱炭素を進める背景について「企業がどのように二酸化炭素排出量(の削減)に対処するかが問われている」と声明で説明。EVやFCVの開発に加え、材料の再利用などが持続可能な産業のために必要と強調した。 ミュンヘン国際自動車ショーは、前回(19年)まではフランクフルトで開かれていたが、70年ぶりに開催地を変更した。東京や北米などと並ぶ「世界5大自動車ショー」のひとつで、新型コロナウイルスの感染拡大後に欧米で最初に開かれる大型自動車イベントとなる。
【ミュンヘン横山三加子






