米「セカンドジェントルマン」、初外遊で東京パラ出席

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産経新聞

【ワシントン=大内清

 

東京パラリンピック開会式出席のため、カマラ・ハリス米副大統領の夫、ダグラス・エムホフ氏(56)が訪日し、米史上初の「セカンドジェントルマン(副大統領の男性配偶者)」として〝外交デビュー〟を飾った。 米西部カリフォルニア州で主にエンターテインメント分野での訴訟などを扱う弁護士だったエムホフ氏は、前妻との離婚後の2014年、同州司法長官だったハリス氏と再婚した。 その後、ハリス氏が民主党の大統領候補指名争いに名乗りを上げ、指名を勝ち取ったバイデン氏の「ランニングメート(副大統領候補)」の座を射止めたことで、エムホフ氏の運命も大きく変わった。妻の選挙活動を支えるために弁護士事務所を退職。バイデン政権が発足した今年1月以降は、首都ワシントンの大学でエンターテインメント関連法務についての授業を受け持つかたわら、米各地を訪問し、子供や貧困層への食事配給事業の促進や、新型コロナウイルスワクチンの普及活動に取り組んできた。 米メディアのインタビューなどでしばしば、「強い女性を支えることは、男性として誇るべきことだ」と述べ、「男らしさ」を重んじる保守層などからの批判や揶揄(やゆ)に反論。黒人の父とインド出身の母を持つハリス氏が、女性やマイノリティー(人種的少数派)の活躍や権利向上を掲げるバイデン政権の象徴だとすれば、エムホフ氏はその実現を後押しする「新しい男性像」を体現する存在でもある。 一方、公務での外国訪問は今回の訪日が初めて。今後は、外交経験に乏しいことが不安視されることが多いハリス氏を公務の面でも支える局面が増えるとみられることから、世界の注目が集まる東京パラリンピックで「セカンドジェントルマン」としての経験を積むのを期待する向きもある

 

 

 

 

 

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米ハリス氏「中国が秩序を毀損」 シンガポールで演説

朝日新聞デジタル

訪問先のシンガポールで24日、演説するハリス米副大統領=ロイター

 

 

 東南アジア歴訪中のハリス米副大統領は24日、訪問先のシンガポールで演説した。「インド太平洋地域での友好関係は、米国の最優先事項だ。この地域は我が国の安全と繁栄に極めて重要だ」と語り、東南アジア諸国を含むインド太平洋地域との関係強化を米国が最重視していると強調。米国が2023年のアジア太平洋経済協力会議(APEC)の開催国に名乗りを上げることを表明した。  冒頭でハリス氏はアフガニスタンからの米軍撤退について説明した。「我々は20年間、アフガニスタンで戦争を行い、多くの兵士が命を捧げた。バイデン大統領は、この戦争を終わらせるという勇気ある正しい判断を下した」と述べ、米国の立場への理解を求めた。  そのうえで、米国が東南アジアを含むインド太平洋地域の国々と安全保障、経済、気候変動、新型コロナ対策で連携を強化する考えを表明した。中国が軍事拠点化を進める南シナ海問題をめぐって「中国はルールに基づく秩序を毀損(きそん)し、主権国家を脅かしている」と非難し、「米国は同盟国・友好国の味方だ」と強調した。  ミャンマー国軍のクーデターにも触れ、「米国は暴力的な抑圧を厳しく批判し、自分たちの国を民主主義へと戻そうとする人々を支援することを約束する」と指摘した。「インド太平洋地域全体の国々が我々の取り組みに参加することを期待している」と語った。  ハリス氏は24日夜に次の予定地のベトナム・ハノイに移動し、25日に同国首脳らと会談する予定だ。

 

(ワシントン=園田耕司)

 

 

 

 

朝日新聞