英議会で対米批判噴出 バイデン氏発言「恥ずべきこと」 アフガン

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時事通信

18日、ロンドンの英下院で発言するタジェンダット下院外交委員会委員長(AFP時事)

 

 

 

 【ロンドン時事】

 

イスラム主義組織タリバンが復権したアフガニスタン情勢をめぐる英下院での討論で、駐留米軍撤収を決めたバイデン政権に与野党双方から批判が噴出した。

 

  【図解】アフガニスタン  

 

 

最重要同盟国の大統領に対する「前代未聞の叱責」(英メディア)で、英米の「特別な関係」に影響するとの見方も出ている。  下院はアフガン政権崩壊を受けて18日に緊急招集され、7時間以上にわたり討論が続いた。この中で、英兵としてアフガンに駐留したタジェンダット下院外交委員会委員長(保守党)は「私が共に戦ったアフガンの男たちを『逃げた』と言い張り、彼らの勇気に疑問を呈する(米軍)最高司令官の姿勢は恥ずべきこと」と発言。混乱の原因はアフガン政権と治安部隊にあるとするバイデン大統領を痛烈に批判した。  ほかにも、元閣僚や野党議員から「バイデン政権は現地で何が起きているかを見ずに一方的に撤退を決め、皆を火中に投げ入れた」「米軍撤退は完全な間違い」などと米国を直接的に批判する声が相次いだ。  批判の矛先はジョンソン首相にも向けられた。首相は「米国なしで英国が有志連合軍をまとめ上げられたと考えるのは幻想だ」とし、撤収を決めた米国と歩調を合わせざるを得なかったと弁解。しかしメイ前首相はじめ多くの与野党議員は、首相の指導力不足に事態悪化の原因の一端があると糾弾した