俳優エリオット・ペイジさん、乳房切除後の写真を公開 SNSで称賛の声
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俳優エリオット・ペイジさん、乳房切除後の写真を公開 SNSで称賛の声
カナダ出身の俳優エリオット・ペイジさん(34)が、乳房切除後初めて上半身裸の写真を公開し、称賛を浴びている。ペイジさんは昨年12月に、トランスジェンダーであることを公表した。 自身のインスタグラムアカウントでペイジさんは、水着姿でプールにいる写真を公開。写真には、「#transjoy(トランスの喜び)」と「#transisbeautiful(トランスは美しい)」のハッシュタグが付けられている。 ペイジさんは4月にアメリカの著名司会者オプラ・ウィンフリーさんとのインタビューで、乳房切除術が「命を救ってくれた」と語っていた。また、この手術によって「生まれて初めて、自分の身体に安心することができた」と話した。 アップルTVで放映されたこのインタビューでペイジさんは、性転換の過程で乳房の切除が「一番うれしかった」理由を説明。「シャワーを浴びて、腰にタオルを巻いて、鏡を見て『これが自分だ』と思った。パニックに陥ることもなくなった」と語っている。 https://www.instagram.com/p/CPRDYAUhvEt/ ペイジさんが投稿した写真にはすでに270万件以上の「いいね」が付いており、ペイジさんの新しい姿に多くの著名人が称賛のコメントを残している。 ウィンフリーさんもインスタグラムで、「これが幸せそのもの! エリオットはこの夏、太陽よりも輝くでしょう」とコメントした。
https://www.instagram.com/p/CPRYw6RguUn/
■「自由になる体験」 LGBT(性的マイノリティー)の権利活動家でもあるペイジさんは4月のインタビューで、手術が「とても自由になる体験だった」と語り、トランスジェンダーの権利のために闘うエネルギーを与えてくれたと話した。 「私にとっては人生を変えただけでなく、命を救ってくれた体験だと思うし、他の大勢にとってもそうだと思う。ただでさえトランスジェンダーの医療へのアクセスは限られているのに、その権利が攻撃されている現状では特に」 アメリカではアーカンソー州などで、若いトランスジェンダーの人が特定の治療を受けられなくする法改正が進んでいる。 LGBT慈善団体「ストーンウォール」のカーリン・メドカーフさんはペイジさんの写真について、自身のジェンダーに沿った行動が個人の心の健康(メンタルヘルス)に良い影響を与えることが示されていると述べた。 「エリオットがこの写真でとても居心地良さそうに、幸せにしているのは素晴らしいこと。エリオットはこれまでも大勢の人のお手本になってきたし、彼がトランスジェンダーとしての喜びを世界に共有できるのも素晴らしい」 「(ペイジさんのような)自認するジェンダーとのかい離がなくなる喜びを見ていると、トランスジェンダーの人々が必要な時に適切な医療にアクセスできることの大切さを思い知らされる」 カナダ生まれのペイジさんは、2007年に「JUNO/ジュノ」で妊娠した10代女性を演じ、米アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。 また、「インセプション」や「Xメン」シリーズに出演したほか、ネットフリックスの「アンブレラ・アカデミー」で主人公ヴァーニャ・ハーグリーヴズを演じた。 2014年に同性愛者だと公表。2018年に振り付け師のエマ・ポートナーさんと結婚したが、トランスジェンダー公表を経て、今年2月に離婚を発表した。
(英語記事 Elliot Page celebrates body in post-surgery photo)
(c) BBC News