スペリオダウン ラウンドネックジャケット Men's

 

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INNER DOWN CARDIGAN DETACHABLE SLEEVE / インナーダウンカーディガンデタッチャブルスリーブ

¥25,850税込

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「インナーダウン」ユニクロ、無印良品、ZARA、TAIONを全部買って比較

 

メンズファッションバイヤーMB]―

 

 

 

 メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第307回目をよろしくお願いします。

 

 

 

 

メンズファッションバイヤーのMB。「『おしゃれに見える』にはちゃんと理由があるんです」が持論(撮影/難波雄史)

 

 

 

 いよいよ冬本番となり、寒さが増してきました。これからのシーズン必要になってくるのが「インナーダウン」です。  今回は無印良品taionZARAユニクロのインナーダウンを徹底比較、どれが一番優れているのか頂上決戦してみました!

▼無印良品

 

 

軽量 ポケッタブルノーカラーダウンジャケット

 

 

 

 まずは無印良品。特徴としては品質のよさ。オーストラリア産ダウン90%フェザー10%の理想的な混率と、羽毛の品質を示すフィルパワーも750と高い。フィルパワーは高いほど少量で防寒性を出すことができるため、軽く暖かいダウンを作ることができるとされています。  後述するインナーダウン専業ブランドであるtaionでも650フィルパワーですから、いかに無印が品質重視であることが理解できるでしょう。  また、ダウンフェザー混率については今回ほとんどのメーカーが90/10になっていましたが、これが理想とされています。ダウンとはフワフワとした羽毛のこと、フェザーとは芯のある羽のこと(道で落ちてる鳥の羽みたいなイメージです)。  ダウンだけでは柔らかすぎて型崩れが起こりやすく、かといってフェザーが多いと硬い芯がありすぎて生地を突き破るトラブルが起こりやすい。90/10の割合が理想とされているのはそうした理由があります。フェザーがある分、型崩れしにくく、ダウンが多いため保温性が高く軽い。無印もこれに則っています。

デザイン面での特徴は?

 続いてシルエットですが、無印良品のダウンはほかのブランドと比べて少しゆったりとした印象でした。  特に袖周り。袖はきれいに見せるためには肩の袖ぐり部分から袖先にかけて徐々に細くなる「テーパードシルエット」で作るものですが……無印の場合このテーパードが甘く袖先にやや垂みがある具合になっています。そのためスタイリッシュさに少々欠ける。  他方、フロントはスナップになっており、ZIPフロントと異なり引っ張るだけで前を開くことができるので着脱が楽チン。  さらに「パッカブル」ではなく「ポケッタブル」。パッカブルとは一般的に別で「収納用のパック」がついてくるタイプのことですが、無印の場合はポケッタブルで本体のポケットに丸ごと押し込むことで小さくたためる仕様。ポケッタブルのほうが紛失のリスクがないのが特徴です。  以上、諸々を見ていくと無印は見た目やシルエットよりも機能性に特化して作っているのかなという印象。着心地や暖かさは他ブランドと比べると今回一番でしたが、シルエットは少しだけモッサリとしていました。  ちなみに値段は全ブランド中一番安かったです
 
 
 
 
 

taion/タイオン

\5600.
 

 

クルーネックボタン インナーダウンジャケット/TAION

 さて、続いて専業ブランドtaion。4万枚売った記録を持つインナーダウンのモンスターブランド、最近ではアーバンリサーチなどをはじめセレクトショップでもこぞって取り扱われており、広い客層に支持されています。  taionは公式ホームページでも書かれているとおり「インナーダウン」を追求しているため、細くスマートな作りになっています。後述するZARAなどは「アウターとしても使えるしインナーとしても使える」と両刀使いを意識していますが、taionは「インナー向けだから細いんです! 間違えないように!」と言わんばかりに説明文にその旨を書いてあります。  実際、着用するとそこまでピタピタと細いわけではないですが、確かにスマートな作り。とてもダウンとは思えないほどです。インナーに入れた際にももたつきがなく、コートの中にスムーズに入れることができます。  ダウン混率もダウン90フェザー10になっており、650フィルパワー。これらの数字は一般的に高級ダウンに属するレベルです。無印には適わないですが、5000円でこの品質が実現できるのは専業ブランドならでは。

「インナー」として機能に特化

 ただ、パーテーションが少し気になりました。他3ブランドすべてが「ダウンのパーテーション」を少なく見せているのに対して、taionはパーテーションが細かく多い。そのためモコモコとしたダウン感が強く、見た目にはあまりよくない印象。このへんは「インナー用として作ってるから」と見た目よりもダウンが動かないように固定するためパーテーションを多くしているのかもしれません。  フロントデザインは4ブランドの中で唯一、シルバーカラーのスナップボタンを使っています。これが案外かっこいい。特にコートのインナーなどに入れた際、開いた部分からちらりとこのシルバースナップが見えるといいアクセントに。ツヤ感を少し消したマットな風合いで高級感があります。このへんもインナーにしたときに「映えるように」と意識していることがうかがえます。  以上、諸々を見ていくと「サイズ感やちらり見えるスナップボタンなど純粋にインナー用としては最強」だと思います。その分、アウターとして使うとやや他ブランドよりは劣るかなという印象です。  ちなみにこちらは無印の「ポケッタブル」に対して、収納は「パッカブル」です
 
 
 
 
 
 

ZARA/ザラ

4990円(セール前価格は8990円)

 

パッカブル軽量パフジャケット/ZARA

 

 ZARAは明らかに「アウターとしてもインナーとしても使えるように」と両刀使いを狙っています。肩幅が他ブランドよりもやや大きく、またボリューム感も少しあります。taionはアウターとして使うと薄すぎてやや頼りない印象ですが、ZARAはアウターにしたときにも十分なボリュームがあり、秋用のライトアウターとしても使えます。  ダウン混率は70/30でやや硬さが気になります。ただし、表の生地も硬く、ハリのあるものを使っているので羽が生地を突き破ることもそんなに多くはないと思います。

「サスティナブル」を強く意識したアイテム

 混率だけで見るとZARAが劣るイメージもあるでしょうが、そのかわりZARAはサステナブルを強く意識しており、リサイクルポリアミドと動物福祉の向上を保証するJoin Lifeダウン&フェザーを使っています。  地球環境を意識して、サステナブルを意識しての素材使いなので、それは大きな特徴。海外ではもう善意や責任というより価値観に近いものになっているんですよね。「サステナブルであるべき」という観念ではなく「サステナブルのほうがかっこいい」という価値観の領域の話になってます。ビーガンなどもそうですが「体のために」というより「意識しているのがかっこいい」という感覚がありますよね。  それと同じでよしあしではなく「意識していないと“かっこわるい”」という感覚ですね。海外ブランドのZARAだけにそのへんは意識しているのでしょう。このへんは個々人で考えもあるでしょうが、海外の流れとしては明らかにサステナブルへと進んでいるので、それを意識する方はZARAを選ぶのがいいでしょう。  パーテーションはやや大きめで目立ちにくく、袖のテーパードもまあまあ。シルエットもきれいだし、特に文句はありません。ZIPの引き手はゴム製で滑りにくくなっていたり、細かい部分も作り込んでます。  ただ、値段が高い……。今回、セールで5000円以下になっているのでいいですが、元値だったら明らかに他3ブランドの勝利な気がします
 
 
 
 
 
 

▼ユニクロ

6589円

 

ウルトラライトダウンジャケット(3Dカット)/ユニクロ

 最後はユニクロのウルトラライトダウン。インナーダウンを一般化した先駆けですが、今年のモデルは「3Dカット」と呼ばれるものに。こちらは袖をカーブさせ、背中から袖先までの切り替え部分を整えることで、立体的なシルエットになっています。  人間の腕は実はやや前側に寄っており、また肘を支点としてゆるやかな曲線を描いています。この構造を意識すると袖は立体的で少し前側に振ったものになり、こうすることで余計なシワなどが生まれにくく、かつ動きやすい形状を実現することになるのです。  これらは高級テーラードジャケットと同じ発想ですが、今回ダウンでそれを採用したのがユニクロの3Dカット。着用してみると昨年までのモデルとは大きく異なりとにかくラインがきれい。

値段は少し高いものの…

 ダウン90フェザー10の混率や防寒性の高さもいわずもがな。値段は5990円+税とやや高いですが、着心地も軽く、またアウターとして一枚で着てもボリューム感があるためサマに見なる。  総合的に見ると機能の高さに加え、飛び抜けたシルエットのきれいさでユニクロが他よりも一歩抜きん出ているかなと感じました。  以上、「価格で選ぶなら無印良品」「インナーだけに特化するならtaion」「サステナブルを意識するならZARA」「シルエットの美しさならユニクロ」という結論に! ぜひインナーダウン選びの参考にしてみてください!