<下>ニセコ観光客「蒸発」、夏休業施設も 農作業バイトに応募殺到
05/19 09:54 更新
「毎年4月、ナガイモ掘りの季節は人手不足。隣家にお願いして人を集めていたのに今年は採用し放題。こんな年は初めてだ」。ニセコ地域に隣接する後志管内真狩村の農家、川南陽一さん(43)は地域の採用環境の変化に驚いている。
腰をかがめて作業するナガイモ掘りは重労働。毎年あらゆる窓口で人手を募集するが、昨年は時給1200円で応募ゼロだった。それが今年は時給千円でも、応募者が殺到した。
■スキーショップ解雇され農場へ
川南さんの農場で、4月に1週間働いた英国出身のウィルフ・エバンズさん(25)。昨年11月に来日し、スキーショップに勤めていたが、観光客の激減で3月7日に解雇された。農場には4人で申し込んだが、採用は自身を含め2人だけだった。
JAようてい(後志管内倶知安町)に農業の職を求める人は、例年なら4月末時点で数人ほどだが、今年は82人になった。求人は20件ほど。例年は5月の大型連休まで営業しているスキー場が、今年は4月中旬までに全て営業を終えた。「従業員を解雇しないで済むように、スキー関連企業がまとめて農業の仕事を求めてくるケースもある」(地域振興課)という。
新型コロナウイルスの感染が世界に広がった3月以降…
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