米で逮捕のゴーン被告の逃亡協力者2人、日本が引き渡し請求へ

5/21(木) 21:10配信

AFP=時事

 

 

【AFP=時事】

 

 

日産自動車(Nissan Motor)前会長、カルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)被告が、昨年保釈中に国外へ逃亡した事件で、逃亡を手助けしたとして米国で逮捕された元米軍特殊部隊員とその息子について、日本の検察当局は21日、2人の身柄引き渡しを請求する方針を明らかにした。





【画像】マイケル・テイラー容疑者の画像、イスタンブール空港で

 

 

 

 



 マイケル・テイラー(Michael Taylor)容疑者(59)と息子のピーター・テイラー(Peter Taylor)容疑者(27)は20日、米検察が「近年で最も大胆で巧妙な逃亡劇の一つ」と呼ぶ同事件に関与した容疑で、マサチューセッツ州内で逮捕された。

 ゴーン被告の逃亡で面目を失った形となった日本は、同被告と協力者らの身柄引き渡しを目指している。

 レバノンと日本は犯罪者引き渡し条約を結んでおらず、レバノン側はゴーン被告の送還要請に応じていない。一方、日米間では同条約が締結されている。

 日本の検察当局は、米国の両容疑者の引き渡しを請求をする方針を表明。東京地方検察庁の齋藤隆博(Takahiro Saito)次席検事は、「速やかに引き渡し請求を行うべく、準備を進めている」と述べた。【翻訳編集】 AFPBB News

 

 

 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200521-00000037-jij_afp-int

 

 

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ゴーン被告の国外逃亡助けた首謀者、元グリーンベレーとその息子

 発信地:ニューヨーク/米国 

 

ゴーン被告の国外逃亡助けた首謀者、元グリーンベレーとその息子

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トルコ・イスタンブール空港の出入国管理場で捉えられた、ゴーン被告の協力者とされるマイケル・テイラー容疑者(右から2人目)とジョージ・ザイエク容疑者(中央)の画像。イスタンブール警察提供(2020年1月17日公開)。(c)AFP PHOTO / TURKISH POLICE
  • トルコ・イスタンブール空港の出入国管理場で捉えられた、ゴーン被告の協力者とされるマイケル・テイラー容疑者(右から2人目)とジョージ・ザイエク容疑者(中央)の画像。イスタンブール警察提供(2020年1月17日公開)。(c)AFP PHOTO / TURKISH POLICE
  • カルロス・ゴーン被告の逃亡を手助けしたとされるテイラー容疑者親子の米マサチューセッツ州ハーバードの自宅(2020年5月20日撮影)。(c)Joseph Prezioso / AFP
  • レバノンの首都ベイルートで記者会見するカルロス・ゴーン被告(2020年1月8日撮影)。(c)JOSEPH EID / AFP
  • カルロス・ゴーン被告の逃亡を手助けしたとされるテイラー容疑者親子の米マサチューセッツ州ハーバードの自宅(2020年5月20日撮影)。(c)Joseph Prezioso / AFP
  • カルロス・ゴーン被告の逃亡を手助けしたとされるテイラー容疑者親子の米マサチューセッツ州ハーバードの自宅(2020年5月20日撮影)。(c)Joseph Prezioso / AFP
  • カルロス・ゴーン被告の逃亡を手助けしたとされるテイラー容疑者親子の米マサチューセッツ州ハーバードの自宅の郵便受け(2020年5月20日撮影)。(c)Joseph Prezioso / AFP
  • レバノンの首都ベイルートで記者会見するカルロス・ゴーン被告(中央、2020年1月8日撮影)。(c)JOSEPH EID / AFP

【5月21日 AFP】

 

日本で昨年12月に保釈中だった日産自動車(Nissan Motor)前会長のカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)被告の国外逃亡を手助けした疑いが持たれている2人の米国人は、前科のある元米軍特殊部隊員と、その息子の元フットボール選手だった。

 

 

 

 マイケル・テイラー(Michael Taylor)容疑者(59)と息子のピーター・テイラー(Peter Taylor)容疑者(27)は、マサチューセッツ州の裕福な小さな町ハーバード(Harvard)で、表向きは米中産階級の典型的な生活を送っていたように見えた。

 

 

 だが米検察当局によると、そんな町からこの2人はマイケル容疑者の元米陸軍特殊部隊員(グリーンベレー)としての経験を活かし、ハリウッド映画さながらの大胆な逃亡劇を企てたのだ。

 

 

 

 ゴーン被告は金融商品取引法違反などの罪を問う公判を待つ身だったが、昨年12月29日に日本から逃げ出し、現在はレバノンで逃亡者として暮らしている。

 

 

 マイケル容疑者とレバノンとの関係の始まりは、40年前にさかのぼる。

 

 

 

 米メディアによると、マイケル容疑者は1980年代初期に米特殊部隊員としてベイルートに派遣され、1983年に名誉除隊を受けた。現地紙ボストン・グローブ(Boston Globe)によると、その後、民間のセキュリティーコンサルタントとなり、中東全域で事業を行っていた。

 

 

 アラビア語も習得し、レバノン人女性と結婚した。

 

 

 ボストン・グローブの1月の報道によると、同容疑者は拉致事件のような危険度の高い状況からの脱出を助ける仕事に雇われることが多く、さらに連邦捜査官らのために秘密情報員としても働いていた。

 

 

 

 マイケル容疑者は、行く先々で問題を引き起こしていた。

 

 

 地元メディアの報道によると、同容疑者は90年代後半、顧客の別居中の妻が所有する車内に薬物を仕込んだ罪を認めた。

 

 

 またボストン・グローブの報道によると、マイケル容疑者は秘密工作中に違法活動に関連した盗聴で、罪に問われたこともある。

 

 

 2011年には、国防総省から5400万ドル(約58億円)相当の一連の下請け仕事を得る見返りに金銭を支払ったとして、捜査を受けた。

 

 

 

 米司法省によると、同容疑者は電信詐欺の罪を認め、2015年に禁錮2年の刑を下された。

 

ゴーン被告の国外逃亡助けた首謀者、元グリーンベレーとその息子

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カルロス・ゴーン被告の逃亡を手助けしたとされるテイラー容疑者親子の米マサチューセッツ州ハーバードの自宅の郵便受け(2020年5月20日撮影)。(c)Joseph Prezioso / AFP
  • トルコ・イスタンブール空港の出入国管理場で捉えられた、ゴーン被告の協力者とされるマイケル・テイラー容疑者(右から2人目)とジョージ・ザイエク容疑者(中央)の画像。イスタンブール警察提供(2020年1月17日公開)。(c)AFP PHOTO / TURKISH POLICE
  • カルロス・ゴーン被告の逃亡を手助けしたとされるテイラー容疑者親子の米マサチューセッツ州ハーバードの自宅(2020年5月20日撮影)。(c)Joseph Prezioso / AFP
  • レバノンの首都ベイルートで記者会見するカルロス・ゴーン被告(2020年1月8日撮影)。(c)JOSEPH EID / AFP
  • カルロス・ゴーン被告の逃亡を手助けしたとされるテイラー容疑者親子の米マサチューセッツ州ハーバードの自宅(2020年5月20日撮影)。(c)Joseph Prezioso / AFP
  • カルロス・ゴーン被告の逃亡を手助けしたとされるテイラー容疑者親子の米マサチューセッツ州ハーバードの自宅(2020年5月20日撮影)。(c)Joseph Prezioso / AFP
  • カルロス・ゴーン被告の逃亡を手助けしたとされるテイラー容疑者親子の米マサチューセッツ州ハーバードの自宅の郵便受け(2020年5月20日撮影)。(c)Joseph Prezioso / AFP
  • レバノンの首都ベイルートで記者会見するカルロス・ゴーン被告(中央、2020年1月8日撮影)。(c)JOSEPH EID / AFP

■複数の来日歴

 闇取引の仕事から離れている時のマイケル容疑者は、ボストン郊外でこの上なく幸せに暮らしているように見えた。

 

 

 

 AFPカメラマンが20日に撮影した写真には、テイラー親子の住まいが庭の芝生も完璧に刈り込まれ、絵のように美しい森の中に立っているのが写っている。

 

 

 ボストン・グローブの報道によると、マイケル容疑者はソフトボールの選手で、2008年から3年間、マサチューセッツ州の有名校ローレンス・アカデミー(Lawrence Academy)でアメリカンフットボールのコーチを務めていた。そしてピーター容疑者は同校のフットボールチームの元選手だった。

 

 

 ゴーン被告逃亡での2人の関与を最初に報じたのは米紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)で、1月のことだった。

 

 

 

 2人は20日朝に身柄を拘束された。ピーター容疑者は、ゴーン被告の逃亡先であるレバノンに向けて出発する準備をしていた。

 

 

 

 検察によると、両容疑者とレバノン国籍のジョージ・ザイエク(George-Antoine Zayek)容疑者は、ゴーン被告を音響機器運搬用の大型ケースの中に隠し、プライベートジェットに運び込む手助けをしたとされている。

 

 

 

 ピーター容疑者は昨年7月から12月の間に日本を複数回訪れ、ゴーン被告に少なくとも7回会ったとされている。(c)AFP/Peter HUTCHISON

 

 

https://www.afpbb.com/articles/-/3284149