川崎病とは?
日本では、一年間に
1万5千人くらいのお子さんが発病しています。
- 川崎富作博士がこの病気を見つけたので世界的に『川崎病』と呼ばれています。一時小児急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群とも言われていました。
- 全身の血管に炎症が起こります。
- この病気の原因はよくわかっていません。
- おもな症状は、数日以内に出そろってきます。
- 適切な治療を行えば多くの患者さんは解熱し、元の日常生活ができるようになりますが、時に心臓に後遺症が残る場合があります。
男児が女児よりも1.3倍程度多く発病しています。地域的な流行がみられたり、兄弟あるいは姉妹で同じ時期(多くは10日以内)に間をおいて発病することがありますが(1-2%程度)、人から人へうつる病気とは考えられていません。
急な発熱ではじまることが多く、6つの主要な症状のうち5つ以上、または4つに加えて冠動脈病変が確認された場合に『川崎病』と診断されます(4つ以下の症状で冠動脈病変がない場合や3つ以下の症状で診断される不全型も20%程度あります)。
監修:福岡市立病院機構福岡市立こども病院
院長 原 寿郎先生
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https://news.yahoo.co.jp/byline/abekasumi/20200509-00177664/
コロナ患者に川崎病似の症状73件(5歳児死亡)「子どもの8つの症状に注意」とNY州
川崎病似の合併症で5歳児死亡
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)が大流行中のアメリカ・ニューヨークでは、子どもの患者の中で、新型コロナに関連した不可解な合併症が見られはじめている。
ニューヨーク州保健局は5月4日、子どもに「川崎病」と似た症状が見られるケースが増えていると発表し、注意を促した。その多くは新型コロナに感染しているか、抗体を持っているという。
このような合併症が確認されているのは15歳以下の児童で、4日時点の発表は15人だったのが8日には73人に増えた。
また7日、新型コロナに感染していた5歳男児が合併症により亡くなった。
この現段階での73症例について、クオモ州知事は8日の定例記者会見で、このように述べ危惧した。
「一般的に新型コロナの感染者の多くは子どもでないことがわかっており、事例としてはまだレアなケース」としながらも、「州内で新型コロナに感染した児童の中に、川崎病に似たような症状と毒素性ショック症候群のような症状で重症になるケースが73も報告されている」
州では先週も7歳の児童が新型コロナにより死亡している。州健康局ではこれらの疾患の繋がりや、これまで新型コロナ関連死したほかの児童の事例などについて、これから詳しく調査していくという。
子どものこうした症状は、イギリスなどヨーロッパ諸国でも報告がある。
川崎病とは?
英語でも「Kawasaki disease」と呼ばれる。
1967年、川崎富作医師により「小児急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群」として発表されたため、病名がそのようになった。
全身の血管に炎症や腫れを引き起こす病気で、主に5歳未満の乳幼児に多く見られる。
初期症状は発疹と発熱で、高熱が出たり皮膚がむけたりする。
世界各地で報告されているが、特にアジア系の人が多く発症し、発展途上国での発症の報告は少ないとされている。
通常は治療で治る。
原因ははっきりと解明されていない。
注意すべき「子どものこんな8つの症状」
クオモ知事は同日の会見で、懸念すべき以下の8つの大枠の症状を発表した。
- 熱が5日以上続く
- (乳児)流動食や液体を飲み込めない、それらを与えづらい、(子ども)液体をうまく飲み込めない
- 激しい腹痛、下痢、嘔吐
- 血色がなくなるなど、顔色が悪い。肌に斑点ができる
- 息切れ、息がしにくい、過呼吸
- 動悸や胸の痛み
- 尿の量が少ない、または頻尿になる
- 無気力、倦怠感、イライラ、混乱症状が見られる
子どもに以上のような症状が見られたらすぐに医療機関を受診するようにと、州は人々に注意喚起している。