仏、外出制限で“虐待通報”約2倍に

 
 
 1か月以上、外出が禁止され学校が休校となっているフランスで、虐待被害に関する通報が9割近く増加していることが分かりました。

 「あるお母さんは『もうダメだ、爆発して子どもに手をあげてしまいそうだ』と話していました」(虐待被害の相談を行う支援団体代表 アニー・グルグさん)

 フランス政府によりますと、今月10日からの1週間で児童虐待の被害などを訴えるホットラインへの通報件数が1万4693件に達し、去年の同じ時期に比べ89%も増加しているということです。しかし、緊急性の高い通報が増える一方で、複数の支援団体によると、電話相談の件数は激減しているということです。自由に外出できず連絡手段もない子どもがSOSを発することができず、学校も休校しているため第三者が異変に気付きにくい状況が続いている恐れがあります。

 「親が外出禁止でストレスがたまり、最終的に子どもが犠牲になってしまう」(虐待被害の相談を行う支援団体代表 アニー・グルグさん)

 また、シェルター入所のための法的手続きがストップしているため、虐待を受けた子どもの新たな受け入れも進んでおらず、家にいることが「危険」な子どもたちをどのように救うのかが課題になっています。(21日09:26)
 
 
TBS