まさにその通り、このウイルスは、本当に、不可解なのです。

 

 

よって、どんな専門家でも、’断定’は、早合点の、おそれがあります。

 

 

 

 

 

 

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検査を8回すり抜けた感染者。中国発新型コロナの不可解さ

 

 

 

 

 

 

 

中国の四川省で8回の検査では分からず、9回目の検査で新型コロナウイルスへの感染が確認された患者が出た。検査方法は、日本でも実施されているPCR検査。隔離措置がとられてから23日目に感染が確認された例になる。

隔離され検査を受けるも...

 その患者が出たのは、四川省資陽市。同市はホームページ上に疾病コントロールセンター主任の話としてこのケースを紹介している。地元新聞の報道で補足すると、経緯は以下のようになる。

 患者は56歳の女性。勤務先のホテルの同僚に感染者が出たため、この女性も2月2日から6日までの5日間隔離され、医師らによる観察下におかれた。この間、症状はなかった。

 隔離から6日目となる7日、呼吸器官に症状が現れた。そのため7日、8日、11日にPCR検査を実施したが、いずれも陰性だった。

日本でも実施のPCR検査だったが...

 PCR検査とは、ウイルスの核酸(RNA)を増幅して検出する方法。日本の専門家会議も「現状では、新型コロナウイルスを検出できる唯一の検査法」と指摘している。日本でも感染確認のために実施されている。

 患者は、先の3回のPCR検査でいずれも陰性だったが、12日にCT検査をしたところ、肺に影が認められた。

 そこで、翌13日に改めてPCR検査を実施するが、この時も陰性だった。

 その2日後の15日、血清検査で新型コロナウイルスに対する抗体の陽性反応が出た。血清検査は感染確認の基準とされていないが、医師はこの患者が感染者であるとこの時すでに考えていたという。

 この血清検査の経緯については、資陽政府のHPでは触れられていない。地元新聞が報じた内容である。

感染疑い後の検査でも陰性に...

 病院では、16日にこの患者を「感染疑い」として報告。

 その上で17日から22日の間に4回のPCR検査を行うが、いずれも陰性だった。

 24日に改めて実施したPCR検査で、初めて陽性が確認されたという。

 PCR検査としては、9回目にして陽性。患者は、隔離されてから23日目に、感染確認された結果となった。

 日本感染症学会は、PCR検査には限界があると認めている。「インフルエンザと比べて100分の1から1000分の1といわれるウイルスの少なさは、検査結果の判定を難しくしている」とした上で、「とくに早い段階でのPCR検査は『決して万能ではない』」と注意を促している。

 ポイントは、PCR検査が当てにならない、と言っているのではない。新型コロナウイルスは、まだ分からないことだらけという実情だ。

 だからこそ慎重な対応が必要である。みくびってはいけない。

 

 

 

https://news.yahoo.co.jp/byline/miyazakinorihide/20200226-00164799/

 

 

 

 

 

 

 

 

宮崎紀秀在北京ジャーナリスト

日本テレビ入社後、報道局社会部、外報部、調査報道班を担当。中国総局長として毒入り冷凍餃子事件、四川大地震、北京五輪、金正男、6か国協議など取材。2010年フリーに。2013年から再び拠点を北京に移し、主に中国の社会問題や事件をルポ。NNN系列「真相報道バンキシャ!」「ウエークアップぷらす」などで作品発表。「新潮45」「東洋経済オンライン」などに寄稿。調査報道NPO「インファクト」編集委員