正月の初詣、参拝客多い8寺社 由来や、訪れる際の注意点は?

2019/12/31(火) 18:30配信

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お正月と言えば初詣。明治神宮や浅草寺といった有名どころの神社や寺は、混雑するのが常です。では、最も多く人を集める初詣スポットにはどれだけの人が訪れるのでしょうか。また、それぞれのスポットは何に由来する場所なのでしょうか?

 

 初詣参拝者の人数は、2009年までは警察庁がまとめて発表していました。今回は当時の統計を元に、2020年の三が日も参拝客が多いとみられる8つの神社・寺を選び、参拝者数の予想やピークの日時、注意点などを聞きました。

 

 

 

 

明治神宮(東京都渋谷区)

 明治神宮は、明治天皇と昭憲皇太后(明治天皇の皇后)をまつる神社です。外苑には明治神宮野球場や、昭和天皇の弟の名を冠した秩父宮ラグビー場などがあります。2020年は11月1日に創建100周年を迎える節目の年です。

 公式HPには「初詣は例年日本一の参拝者数を集める神社としても知られます」と記載されており、2019年の初詣参拝者数は約312万人に上ったそうです。取材に対しても、「2020年も300万人以上の参拝を見込んでいる」と言います。

明治神宮は日の出と共に開門し、日の入りに合わせて閉門するため、月によって門の開閉時間が異なります。1月は午前6時40分に開門し、午後4時20分に閉門しますが、大晦日(12月31日)だけは夜を通して参拝できるとのことです。

 

 

 

 

 

川崎大師平間寺(神奈川県川崎市)

 川崎大師平間寺(通称:川崎大師)は、「厄除け大師」として有名です。創建されたのは、今から約890年前の1128(大治3)年。本尊は真言宗の開祖である空海上人(弘法大師)像です。

 寺によると、2019年の初詣参拝者数は約310万人でした。2020年からは新しい朱印に変更されるため、寺ではそれを目当てに参拝者が増える可能性があると予想しています。

 

 また、周辺道路は2019年12月31日午後10時から2020年1月1日午後7時まで、1月2日、3日の午前10時から午後7時まで車両通行止めになるため、車で向かう方は事前に確認した方が良さそうです。寺は公共交通機関の利用を呼びかけています

 

 

 

 

成田山新勝寺(千葉県成田市)

 成田山新勝寺は、真言宗智山派の大本山の一つです。本尊の不動明王像は、空海上人(弘法大師)が自ら祈りを込めて彫り、開眼したとされています。

 

 2019年は約314万人が初詣に訪れたそうです。例年、正月三が日は午前11時から正午が初詣のピーク。正月期間中は周辺が交通規制されるほか、近隣の駐車場は満車になるケースがあるなど混雑が予想されるため、寺側は「なるべくピークを避けるとともに公共交通機関を使ってください」と呼びかけています。

 

 

 

 

浅草寺(東京都台東区)

 浅草寺は、赤い大提灯が掲げられた雷門、民芸品からお菓子、土産物屋などが軒を連ねる全長250メートルほどもある仲見世などがあり、観光スポットとして国内外で人気を集める寺です。映画「男はつらいよ」シリーズの舞台にもなりました。そんな浅草寺、歴史を遡(さかのぼ)ると、なんと約1400年前にルーツがあるお寺なのです。

 

 2019年の初詣参拝者数は約295万人とのこと。ピークの日時は特に調べていないそうですが、2020年も例年通り多数の参拝者数が訪れるものと見込んでいます。特に三が日の参拝者が多く、その間は上記の図のように参道に入場規制区域ができます。仲見世も規制区域になりますので、参拝する方のみならず浅草を訪れる方は確認してから行った方が良さそうです。

 

 

 

 

住吉大社(大阪府大阪市)

 住吉大社は、大阪の人々から「すみよっさん」として親しまれています。最大傾斜48度の「反橋(通称:太鼓橋)」などが人気スポットです。

 

 公式HPに「三ヶ日の参詣者数は毎年200万人」と書かれています。事実、2019年の初詣参拝者は約230万人だったそうです。正月三が日のうち参拝者が訪れるピークは、午前11時から午後1時ごろにかけて。最寄り駅の南海住吉大社駅と阪堺電気軌道住吉鳥居前駅から住吉大社の本殿までは、通常だと徒歩で10分かからないのが、正月三が日は2~3時間かかることもあるそうです。参拝を予定されている方は時間帯をずらした方が混雑を避けられそうです

 

 

 

 

熱田神宮(愛知県名古屋市)

 熱田(あつた)神宮は、三種の神器の1つ・草薙の剣をご神体としています。戦国時代、織田信長が今川義元との合戦前に戦勝を祈願したことでも知られています。

 

 2019年の初詣参拝者数は約230万人とのことです。2020年は令和最初の初詣となることから、熱田神宮では「従来よりも参拝者数が増える」と予想しています。境内の駐車場についても第一~第三駐車場、西門、東門、南門それぞれが年末から1月6日ごろまで閉鎖される予定です。神宮は、公共交通機関の利用を呼び掛けています。

武蔵一宮氷川神社(埼玉県さいたま市)

 武蔵一宮氷川神社は、2400年以上の歴史を持つとされ、大宮の地名の由来ともなったそうです。横浜の山下公園に係留されている氷川丸の船名もこの神社が由来です。

 

 神社によると、2019年の初詣参拝者数は約220万人とのことです。初詣のピークは例年、1月1日の午前10時から午後2時ごろ。最寄り駅のJR大宮駅からは通常なら徒歩で片道15分程度ですが、初詣シーズンには、「駅から神社へ行き、初詣を終えて駅に戻るまでに3時間かかった人もいる」そうです。広報担当者は「初詣には暖かい格好でお越しください」と話していました。

 

 

 

 

 

 

太宰府天満宮(福岡県太宰府市)

 太宰府天満宮は、学問の神様・菅原道真がまつられています。2019年には、新元号の令和誕生の舞台となった宴会「梅花の宴」が催された地としても有名になりました。

 

 2019年の初詣には約223万人が訪れたそうです。担当者によると、内訳は、「1月1日が最も多く約86万人、次いで2日が約77万人、3日は約60万人」でした。新元号ゆかりの地とあって、2020年の正月三が日は例年よりも混雑が予想されるため、従来は楼門内で行っていた朱印の授与を、楼門の外に新たに設けた授与所で行うとのことです。


https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191231-00010007-wordleaf-soci&p=3


(取材・文:具志堅浩二)