「日本一の石橋群」で知られる大分県宇佐市院内町で新たに4基の石橋が見つかった。市道下の地下水路(暗きょ)などに埋もれていたもので、保存状態も良好とみられる。同町で確認された石橋はこれで計79基になった。建設から100年以上が経過した石橋もあり再び脚光を浴びそうだ。【大漉実知朗】
市民から「暗きょにある橋は石橋ではないか」と、同町で石橋の保存活動などをする町おこしグループ「院内石橋を守る会」に連絡があり、同市都市計画課員らが現地調査し確認した。
新たに見つかったのは、鹿嵐(かならせ)山ふもとの小野川内地区のアーチ橋「兎谷渡(おせだにわたり)橋」や、定別当(じょうべっとう)地区の桁橋(けたばし)「荒谷橋」など計4基。市道下の暗きょや草むらにひっそりあり、今まで気づかれることがなかった。
兎谷渡橋は幅1.87メートルで、明治36(1903)年に架設されたという。石橋の研究をしている守る会の顧問、向野茂さん(84)も「暗きょはまさに『タイムトンネル』だった。暗闇の中を進むと、見事な石橋が出現したのには驚いた。暗きょに覆われたことで、しっかりした保存ができたのだろう」と話す。
町内には、橋脚の美しさから「石橋の貴婦人」と呼ばれる鳥居橋など数多くの石橋が残り、1町内にある石橋数では日本一を誇っている。深い谷に点在する集落を結ぶ住民道路として橋が欠かせなかったことに加え、石橋の材料となる良質の阿蘇溶結凝灰岩が豊富に取れて橋脚の土台となる地盤が強固だったことなど石橋を造る条件がそろっていた。
守る会は、こうした石橋の保存活動をしているほか、「渡りチョウであるアサギマダラの飛来地にしよう」と石橋周辺にアサギマダラが好むフジバカマの植栽運動も展開。石橋を地域観光の柱にしようと活動している。
市民から「暗きょにある橋は石橋ではないか」と、同町で石橋の保存活動などをする町おこしグループ「院内石橋を守る会」に連絡があり、同市都市計画課員らが現地調査し確認した。
新たに見つかったのは、鹿嵐(かならせ)山ふもとの小野川内地区のアーチ橋「兎谷渡(おせだにわたり)橋」や、定別当(じょうべっとう)地区の桁橋(けたばし)「荒谷橋」など計4基。市道下の暗きょや草むらにひっそりあり、今まで気づかれることがなかった。
兎谷渡橋は幅1.87メートルで、明治36(1903)年に架設されたという。石橋の研究をしている守る会の顧問、向野茂さん(84)も「暗きょはまさに『タイムトンネル』だった。暗闇の中を進むと、見事な石橋が出現したのには驚いた。暗きょに覆われたことで、しっかりした保存ができたのだろう」と話す。
町内には、橋脚の美しさから「石橋の貴婦人」と呼ばれる鳥居橋など数多くの石橋が残り、1町内にある石橋数では日本一を誇っている。深い谷に点在する集落を結ぶ住民道路として橋が欠かせなかったことに加え、石橋の材料となる良質の阿蘇溶結凝灰岩が豊富に取れて橋脚の土台となる地盤が強固だったことなど石橋を造る条件がそろっていた。
守る会は、こうした石橋の保存活動をしているほか、「渡りチョウであるアサギマダラの飛来地にしよう」と石橋周辺にアサギマダラが好むフジバカマの植栽運動も展開。石橋を地域観光の柱にしようと活動している。