今、アメリカでも、ハイエンド仲間にも、相当人気があります

価格が、超・ハイエンドなのに、リーズナブル(要は、100万円を、超えていないのです
。)----というのも、相当、購買に影響しております。


格下の「Brooklyn DAC+」は、今一番(?)

くらいの”C/P"最高の, DACです。

ランチを、1年抜けば、購入できるお値段です。



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秋山 真


MYTEK「Manhattan DAC II」










Manhattan DAC IIへと進化して、桁違いに鮮明な音に

そんなManhattan DACが2にアップグレードされるという情報が飛び込んできたのは、ミュンヘンで開催されていたHIGH END 2016の真っ最中だった。あのES9018を拒んだミーハウが、最新のフラッグシップチップである「ES9038PRO」の性能に惚れ込み、採用を即決したというのだ。それならば私も即決である。

秋山氏宅のManhattan DAC II。秋山氏は、様々な工夫を凝らしてそのポテンシャルを引き出している

その後、チップの出荷の遅れなどで、アップグレードサービスを受けるまでに1年ほどかかったが、初めて音出しをした瞬間のことは今も脳裏に焼き付いている。視覚的に例えると、これまでの音が地上の天文台から見た宇宙の様子ならば、2はハッブル宇宙望遠鏡が捉えた桁違いに鮮明な宇宙の真の姿であった。星の数=音の数だと思っていただきたい。

ES9038PROの採用はManhattan DACの性能を飛躍的にアップさせたが、その一方で帯域バランスは引き続き「ピラミッド型」のままだ。敢えてピラミッド型と表現したのは巷のDACと比較するためで、私に言わせればこれが本来あるべき姿=フラットバランスである。中でもManhattanは、同社のBrooklyn DACに較べて、ローエンド方向への伸びが一段も二段も深い。これは紛れもなくアナログ回路とデジタル回路それぞれに用意されたトロイダルコア電源や、前方にズラッと並んだ大容量コンデンサー群といった物量投入の成果だろう。2ではここにスピードとダイナミズムも加わって、まさに鬼に金棒だ.


このような特徴から、普段からレコード再生や、STUDER A730のようなCDプレーヤーで、腰の座った堂々たる円盤再生を愉しんでいるオーディオファイルにも、Manhattan DAC IIのサウンドは違和感なく受け入れられるはずだ。「ファイル再生に興味はあるけど、PCオーディオはどうも…」という貴方には、伝家の宝刀SDIF-3もある。TASCAM「DA-3000」のような業務用レコーダー(民生機ではTEAC「SD-500HR」)とSDIF-3接続すれば、操作性はお世辞にも良いとは言えないが、USB経由とは一味違った屹然とした音質に、きっと耳を奪われるはずだ。

Manhattan DAC IIの背面端子部。USBや光/同軸デジタルに加えて、業務用向けの「SDIF-3」端子も搭載する


使いこなしでさらにその本領を引き出すことができる

そんなManhattan DAC IIの使いこなし術をいくつかご紹介しよう。


まずはリジットなオーディオボードに置くこと。


これが基本だ。

その上でインシュレーターによる3点支持でガタツキなくセッティングしよう。

拙宅ではウッドと金属の積層によるオーディオボードに、


真鍮系のインシュレーターを組み合わせている。

響きを抑える系のボードやインシュレーターはあまり相性が良いとは思わない。

そして、やはり効果抜群なのは電源ケーブルの交換だ。


筆者は某所で電源ケーブルの開発にも関わっているが、その際の音質評価機になっているのも本機である。これまで述べてきた安定感抜群の帯域バランスと、中庸かつ高解像度なサウンド。それに加えて、組み合わせる機器やアクセサリーに対する反応の速さ、感度の良さは、レファレンス機器として、うってつけの資質と言えるだろう。

一方でManhattan DAC IIは100万円以下の製品だ。外来ノイズや輻射ノイズに対しては、当然ながら価格に見合った対策が施されているものの、数百万円クラスの“超”ハイエンドDACのように分厚い金属の削り出し筐体で覆われているわけではない。しかしご安心を。DIYで効果的にアプローチすることで、超ハイエンド機にも負けないワンランク上のS/Nだって得ることが可能なのだ。

手始めとしては、安価で入手も容易な彫金用の0.2mm厚「なまし銅板」をオススメしたい。


これを天板の上ではなく、DACとオーディオボードの間に敷いてみよう。


すると重心は一段と下がり、音場はさらに澄み渡って、音像もいっそう精密さを増すのが分かるはずだ。


Manhattan DAC IIはユーザーの力量次第でいかようにも進化(深化)していくのである。「買い換える」ではなく「使いこなす」。ややもすると忘れてしまいがちなオーディオマインドの原点を、Manhattan DAC IIは呼び起こしてくれる。



製品や音源の試聴・製作を生業にする筆者が、仕事道具に求める条件はシンプルだ。それは「好き or 嫌い」「良い or 悪い」の先にある、「正しい or 間違っている」を瞬時にジャッジできるかどうか。その点においてもManhattan DAC IIは類稀なる能力を持った製品だと断言しよう。公私共に永い付き合いになりそうである。

(秋山 真)


秋山 真
20世紀最後の年にCDマスタリングのエンジニアとしてキャリアをスタートしたはずが、21世紀最初の年にはDVDエンコードのエンジニアになっていた、運命の荒波に揉まれ続ける画質と音質の求道者。2007年、世界一のBDを作りたいと渡米を決意しPHLに参加。ハリウッド大作からジブリ作品に至るまで、名だたるハイクオリティ盤を数多く手がけた。帰国後はアドバイザーとしてパッケージメディア、配信メディアの製作に関わる一方、オーディオビジュアルに関する豊富な知識と経験を生かし、2013年より「AV REVIEW」誌でコラムを連載中。リスとファットバーガーをこよなく愛する41歳

















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レビュー

【MUSIC BIRD】コラム「ミュージックバードってオーディオだ!」 第197回/Manhattan DAC Ⅱがやってきた

「自分の欲しい、帯域バランス、音の立ち方、解像度の感じ、音のテンション(コントラスト)など。もちろん基本的なManhattan DACⅡの音というのはあるのだが、音のニュアンスをずんぶんとコントロールできる機材だと感じている。」
「さすがにプリアンプとしてManhattan DACⅡのSN感は良く、空間の透明度の高さや、楽器自体の持っている微小領域の響きの再現性はかなり高い。また、エソテリックでMQA-CDを再生して、同軸デジタルをマイテックに入れた時の、特に新しめの録音が聴かせる世界、たとえば諏訪内晶子がソロヴァイオリンを弾いている『シベリウス&ウォルトン:ヴァイオリン協奏曲』(ユニバーサル UCCD-40012)は2002年の録音だが、この音はオーディオ好きな人だったらその情報量や質感表現力はクセになるレベルと思う。MQA-CDのポテンシャルにも驚かされるが、DACプリとしての優位性もまた高いということだろう。」

【Phileweb】MYTEK「Manhattan DAC II」導入レポ<鈴木裕編> 驚くべきMQA再生、高品位なプリ機能

「音について短く書いておくと、強い音だが懐が深くなっている。音像の輪郭を筆圧強めに描くが、それが強調感につながっていない。低域のレンジは広く、うちはAvalon Acousticsのスピーカー「Eidolon」を鳴らしているが、20Hz台中盤までの領域で曖昧になったり、やわらかくなったりせず、リニアな反応を感じさせてくれる。」
「特筆すべきはMQA CDの音の良さだ。エソテリックで再生してその同軸のデジタル出力を入れているのだが、ちょっとびっくりするくらいの生々しさだ。PCM系も352kHz/24bitまで行くとデジタル感がなくなり、元のアナログの磁気テープのニュアンス横溢である。もちろんManhattan DAC IIのポテンシャルあってのことだが。」
 
 

【AV Watch】スタジオ育ちのサウンドとは!? MYTEK注目の新DAC「Liberty&Brooklyn」に迫る

「Manhattan DAC IIは、圧巻のパフォーマンスである。井筒香奈江のボーカルは肉感的で生々しい唄声にさらなる実体感が伴っている。ピアノの響きもクリアーでパーカッションのパルシヴな打音が浮き彫りに感じられる、空間の奥深さをじゅうぶんに感じさせた。エレクトリックベースの低音はソリッド感が印象的で、充実した電源部に支えられていることが納得できる盤石の音なのだ。」